日立、ギリシャ最大規模の最新鋭石炭火力発電設備を受注

2013年4月9日 13:23

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 日立製作所は9日、同社と日立パワー・ヨーロッパ社(HPE)が、ギリシャの発電会社であるパブリック・パワー・コーポレーション(PPC)のプトレマイス火力発電所向け660MW褐炭焚超臨界圧石炭火力発電設備一式を、主契約者であるテルナ社から受注したと発表した。

 日立が蒸気タービン発電機とその周辺機器の納入を、HPEがボイラー設備とその周辺機器及び環境装置の納入を担当する。また、主契約者であるテルナ社は、これらの設備が設置される建屋の建設を担当する。

 最終需要者であるPPCは、褐炭生産、発電および送電を手がけるギリシャの国営電力会社。同社が保有する発電設備は13,000MWであり、現在ギリシャの消費電力の70%以上を発電している。

 今回受注した超臨界圧石炭火力発電設備一式は、アテネ北西約500kmに位置する産業と炭鉱の街で知られるプトレマイス市のプトレマイス火力発電所に新設される5号機向けのもの。5号機は、ギリシャで最大規模・最新鋭の火力発電設備となる。着工は2015年、営業運転開始は2019年の予定。

 なお、同建設プロジェクトの資金調達には、ドイツの輸出信用機関からの制度金融が活用される予定。

 HPEは褐炭を燃料とする超臨界圧石炭火力プラントの建設実績を数多く有し、近年では2012年に独ノイラート火力発電所(1,100MW 2基)、独ボックスベルク火力発電所(670MW 1基)向けにボイラーを納入している。

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