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40 ℃でも溶けないチョコレート
ある Anonymous Coward 曰く、
英菓子メーカーのキャドバリー社が「高温でも溶けないチョコレート」を開発したそうだ (Gizmag の記事、本家 /. 記事より) 。
溶けないチョコレートは何も新しいものではなく、古くは 1930 年代から作られていたとのこと。このような「溶けないチョコ」は宇宙食としてアポロ 15 号で打ち上げられたり、また最近では「コンゴ・バー」というチョコレートバーが湾岸戦争の兵士らによって食されていたが、美味しさを伴う「溶けないチョコ」の開発は今まで難しいとされてきた。チョコレートは、その味とともに成分であるココアバターなどの脂肪分が口の中ですばやく溶けるところに美味しさがあり、通常のチョコレートは 28 ℃で柔らかくなり、32 〜 35 ℃で溶けるようになっているとのこと。これを溶けにくくするにはチョコレートにエンバク粉を加えたりココアバターを別の脂肪分に置き換えたりする必要があり、ろうそくのような味になってしまっていたという。また水やグリセロールを加え砂糖を結晶化させる手法ではザラザラとした食感になってしまうという問題もあった。
キャドバリー社の研究者らがこの度開発したチョコレートは「40 ℃で 3 時間以上溶けず、柔らかくもならない」画期的なものだという。チョコレートはその製造工程でココアバターを均一に行き渡らせる「コンチェ」という作業が行われるが、キャドバリー社は通常この作業の前に行われる微粒化の工程をコンチェ後に行うことで温度耐性を高められることを発見したとのこと。この製法は現在 WIPO (世界知的所有権機関) に国際特許を申請中とのことで、「溶けないチョコ」は今後倉庫や輸送車の温度管理の難しい熱帯地域市場にむけて商品開発される予定とのことだ。
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