NEC、グループ全社11万人にグローバル情報共有基盤を導入

2012年12月4日 13:32

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 NECと日本マイクロソフトは、今年4月に発表した大企業向けのクラウド事業での戦略協業の具体的な取り組みとして「コミュニケーション・コラボレーションソリューション」の共同開発及び拡販を行ってきたが、今回その成果を、NECの全世界のグループ会社265社11万人向けのグローバル情報共有基盤(Global Information Sharing Platform、以下GISP)として採用し、最先端のプライベートクラウドサービスとして構築、導入を開始すると、4日発表した。日本マイクロソフトでは、NECのGISPの導入を技術的な側面および長年に渡ってマイクロソフト社内で自ら培ってきたワークスタイル変革の側面から支援している。

 近年、企業のグローバル展開が加速する中、企業が勝ち残っていくには、現場から経営者層までが的確かつ迅速な意思決定、円滑かつ効率的なミュニケーションをグローバルに図っていく必要が高まっている。そのためには、企業全体の業務プロセスのやり方やワークスタイルを変革すると共に、スマートデバイス、モバイル、クラウド、SNS、BYOD等のICT技術を駆使した信頼性・柔軟性の高いコミュニケーション・コラボレーション環境の整備と活用が必要不可欠となっている。

 GISPは、NECの国内外のグループ会社で個別に整備していた情報システムをグローバルに標準化・一元化し、全社員のID認証、メール、スケジュール管理、ポータル作成、文書等ファイル共有、電話やWeb会議などのコミュニケーションや情報共有(コラボレーション)、在席状況管理などの機能を実現する総合的な情報共有基盤。GISPと、2010年秋から稼働を開始した統合基幹システム(販売・経理・購買)、グローバル統合SCM、海外CRMシステムとも連携することで、事業と経営のスピードを最大化し、グローバルでの企業競争力の向上を実現する。

 NECでは、日本マイクロソフトの技術協力により、2012年度よりGISPの実証評価を行ってきており、2013年度第一四半期よりNEC本体での本格稼働を開始し、海外含むグローバル全社へ順次展開、2014年度上期中には導入を完了する予定。

 合わせてNECは、今回の自社導入で培ったシステム構築ノウハウと独自の付加機能を2012年4月に発表した「ワークスタイル変革ソリューション」に盛り込むことにより強化し、主にグローバル事業展開を行う企業に対して、クラウドサービスからSI構築サービス(オンプレミス)、クラウドとオンプレミスのハイブリッド型まで幅広い形態で提供していく。

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