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■ドル高・円安の地合い継続
来週(3月5日~9日)のドル・円相場については、基調としてはドル高・円安の地合いが継続する可能性が高いだろう。概ね1ドル=80円台~83円台のレンジを想定する。
日銀の追加金融緩和と実質的なインフレターゲット明確化の効果に加えて、バーナンキ米FRB(連邦準備制度理事会)議長が議会証言で追加金融緩和に言及しなかったこともあり、当面はドル買い・円売り優勢の展開だろう。
ただし、8日の日本1月経常収支、ECB(欧州中央銀行)理事会、9日の米2月雇用統計、そして次週12日~13日の日銀金融政策決定会合、13日の米FOMC(連邦公開市場委員会)などの重要イベントを控えているだけに、様子見ムードを強める可能性も高いだろう。
前週(2月27日~3月2日)のドル・円相場は、概ね1ドル=80円台前半~81円台後半のレンジで推移した。週前半にポジション調整の動きで1ドル=80円00銭近辺に円が上昇し、円安一服となる場面も見られた。しかし週末2日には1ドル=81円80銭台に円が下落した。米FRB(連邦準備制度理事会)の追加金融緩和観測が後退していることもあり、基調としてはドル高・円安の地合いだった。2日の海外市場で、終盤は1ドル=81円70銭~80銭近辺だった。
ドル・円相場に関しては、2月3日の米1月雇用統計を機にドル買い・円売りの流れに転じた。そして2月14日の日銀による追加金融緩和でドル買い・円売りの流れが加速した。さらに、ギリシャ第2次支援が決定してリスク回避姿勢が後退したこと、米主要経済指標が概ね良好な結果となって米景気回復期待が高まっていること、日本の経常黒字減少に対する懸念が高まっていることに加えて、バーナンキ米FRB議長が2月29日と3月1日の議会証言で追加金融緩和に言及しなかったこともあり、基調としてドル高・円安の地合いとなっている。
1月25日の米FOMC声明では低金利政策の長期化が示されたが、米主要経済指標の改善などで量的緩和策第3弾(QE3)観測がやや後退していることもあり、当面はドル高・円安の地合いが継続する可能性が高いだろう。そして世界的な金融緩和の流れの中で、3月12日~16日の週には日米で金融政策決定会合が控えており、日米両国の一段の追加金融緩和など金融政策に対する思惑が焦点となりそうだ。
当面の注目スケジュールとしては、5日の中国全人代(全国人民代表大会)開幕、米1月製造業新規受注、米2月ISM非製造業景気指数、6日の豪中銀理事会、米大統領選「スーパーチューズデー」、6日~7日のブラジル中銀金融政策委員会、7日の米2月ADP雇用報告、7日~8日の英中銀金融政策委員会、8日の日本1月経常収支、ECB理事会と記者会見、米新規失業保険申請件数、9日の中国2月PPI・CPI・小売売上高・鉱工業生産・固定資産投資、米1月貿易収支、米2月雇用統計などがあるだろう。
その後の注目イベントとしては、3月10日の中国2月貿易統計、12日~13日の日銀金融政策決定会合、13日のユーロ圏財務相会合、EU財務相理事会、米2月財政収支、米FOMC、20日のギリシャ国債145億ユーロ償還期限、21日~22日のECB理事会などが予定されている。(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media-IR)
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※この記事は日本インタビュ新聞社=Media-IRより提供を受けて配信しています。
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