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アップル、無料のクラウドサービス「iCloud」を10月12日から提供開始(1/2)
iCloudのイメージ(画像提供:アップル・ジャパン)[写真拡大]
アップルは5日、画期的な無料のクラウドサービスであるiCloud(アイクラウド)を、10月12日から提供すると発表した。
iTunes in the Cloud、フォトストリーム、Documents in the Cloudで構成されるiCloudは、iPhone、iPad、iPod touch、Mac、Windows PCとシームレスに連動し、ユーザのコンテンツはiCloudに自動的にワイヤレスで保存され、そこからユーザのすべてのデバイスにプッシュされる。
iCloudに保存されるコンテンツは、音楽・写真・アプリケーション・連絡先・カレンダー・書類などで、これらをすべてのデバイスで最新の状態に保つことが可能。これにより、使用中のデバイスひとつに何らかの変更があると、ユーザのすべてのデバイスが自動的にワイヤレスで更新される。
「iCloudはコンテンツ管理の最も簡単な方法。コンテンツ管理をユーザに代わってすべておこなってくれるiCloudは、今日までに提供されてきたあらゆるサービスをはるかに超えるものだ。ユーザはデバイスのシンクについて考える必要は一切ない。なぜなら、それは自動的に行なわれ、しかも無料だからだ」と、Appleのインターネットソフトウェア&サービス担当シニアバイスプレジデントであるエディー・キュー氏は述べている。
iTunes in the Cloudでは、新たに購入した音楽を、ユーザのすべてのデバイスに自動的にダウンロードできる。例えばiPadで購入した楽曲は、シンクをしなくても、自動的にユーザのiPhoneにも現れる。iTunes in the Cloudでは、過去にiTunesを通じて購入した音楽やテレビ番組などのコンテンツも、ユーザのデバイスすべてに追加費用なしでダウンロードできる。iCloudにはiTunesでの購入履歴も保存されているので、購入の際にどのデバイスを使ったかにかかわらず、購入したコンテンツをまとめて確認できる。コンテンツは既にユーザが所有しているため、ユーザのすべてのデバイスで再生できるほか、iCloudアイコンをタップすれば、そのデバイスにコンテンツをダウンロードし、再生することも可能。
さらに、iTunes Matchでは、iTunesで購入されたもの以外も含むユーザの音楽ライブラリにある楽曲をスキャンし、それがiTunes Storeで提供中の2000万以上の楽曲と合致した場合には、それを256kbps AAC DRMフリー高音質バージョンで提供する。合致しなかった楽曲は、iCloudにアップロードされ、ユーザはすべてのデバイスでユーザの音楽ライブラリにある楽曲、アルバム、プレイリストを再生できるようになる。
iCloudの革新的なフォトストリームサービスでは、ユーザがあるデバイスで撮影した写真が、自動的にユーザの別のデバイスにも現れるようになる。
ユーザがiPhoneで撮影した写真は、iCloudに送られ、自動的にそのユーザのiPad、iPod touch、Mac、Windows PCにプッシュされる。ユーザのフォトストリームのアルバムを、そのユーザのApple TVで視聴することさえ可能。iCloudでは、デジタルカメラから読み込んだ写真のコピーをWi-FiまたはEthernet経由で自動的にプッシュできるため、それらをユーザの他のデバイスでも視聴できるようになる。iCloudは、ユーザのフォトストリームを効率的に管理して直近の1000枚の写真を表示してくれるので、ストレージが不足することはない。
iCloudのDocuments in the Cloudサービスは、ユーザの書類をユーザのすべてのデバイスで横断的に、自動的に最新の状態に保つことができる。例えば、ユーザのiPadでPagesを使って作成した書類は、自動的にiCloudに送られる。
Pagesを別のiOSデバイスで起動すると、同じ書類を最新の状態で開くことが可能で、前回作業を終えた時点の状態から編集を続けたり、続きから読むことができる。AppleのiOSデバイス用iWorkアプリケーションであるPages、Numbers、Keynoteで、このようにiCloudストレージを利用できることに加えて、Appleは、デベロッパが自身のアプリケーションでDocuments in the Cloudとシームレスな連係を実現させるのに必要なAPIも提供している。
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