Airbnb Japan・ゼンリン・全国空き家アドバイザー協議会が全国空き家対策コンソーシアムに新規参画
配信日時: 2024-11-26 09:00:00
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株式会社クラッソーネ(愛知県名古屋市、代表取締役CEO:川口 哲平)が代表理事を務め、日本の社会課題である「空き家の増加抑制」に取り組む「全国空き家対策コンソーシアム(以下、本コンソーシアム)」に、新たに3つの企業・団体が参画したことをお知らせします。世界最大級の宿泊予約プラットフォームであるAirbnbの日本法人Airbnb Japan(以下、Airbnb)、国内トップシェアを誇る地図データを有する株式会社ゼンリン(以下、ゼンリン)、国土交通省住宅リフォーム事業者団体登録 一般社団法人全国古民家再生協会が事務局を務める一般社団法人全国空き家アドバイザー協議会(以下、全国空き家アドバイザー協議会)の3社が加わり、空き家の増加抑制に向けた取り組みが今後益々加速してまいります。
コンソーシアムの設立背景と新規参画企業との展開
近年、空き家が増加し社会課題となっています。総務省統計局発表「令和5年住宅・土地統計調査」(※1)によると、全国の空き家数は900万件、空き家率は13.8%と、過去最高の水準となっています。
空き家の問題は相続、除却、売却、活用など様々な分野に関連しており、空き家所有者への支援は幅広い専門分野の情報を必要とするため、行政だけでは難しい状況です。そこで、空き家問題を具体的に解決する核となる協議体として、「全国空き家対策コンソーシアム」が設立されました。独自に専門ノウハウを持つ事業会社・学術団体・地方自治体がコンソーシアムを形成し、知見を共有することで、産学官連携による具体的な課題解決の促進を目指しています。
今回、Airbnbの参画により、空き家を宿泊施設として利活用するための知見と支援がさらに強化されます。官民連携のノウハウを持つ全国空き家アドバイザー協議会の参画により、地方自治体と連携した空き家対策の取り組みを促進します。また、ゼンリンの参画により、空き家に関連した地図データを活用した研究や調査を実施し、空き家対策の強化や啓発を促進します。
Airbnbと全国空き家アドバイザー協議会の2社は、2025年2月末に予定されているイベント「すまいの終活フェスティバル2025」にも参加し、空き家所有者や実家を相続予定の方に向けた情報提供を行う予定です。
今後も空き家所有者へ網羅的な情報提供・支援を行うため、空き家に関する専門知識を持つ団体との連携を進めて参ります。
コンソーシアムの活動内容
- 空き家所有者向けセミナーの実施、空き家所有者からの相談対応
- 行政職員向けセミナーの実施、行政からの空き家対策支援に関する相談への対応
- 空き家問題に関する研究・調査の実施
- 参画事業者間のビジネスマッチング
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参画各社・代表理事のコメント
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Airbnb Japan株式会社 代表取締役 田邉 泰之 氏
宿泊プラットフォームを提供しているAirbnb Japanでは、2014年に日本でビジネスを開始してから一貫して日本の宿泊施設の多様化、そして施設を取り巻く地域コミュニティの醸成に尽力してまいりました。
さらに各地方自治体の皆様と連携し、単に空き家などを活用した宿泊施設を作るだけでなく、交流型観光を促進する仕組みを一緒に考え、提供していくことで、持続可能な地域振興ソリューションの構築も積極的に行っています。
今回、全国空き家対策コンソーシアムに参画することで、各地自体の皆様と取り組んでまいりました活動をさらに拡げ全国の空き家所有者の皆様に寄り添った情報提供や支援を提供できるよう貢献してまいります。
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株式会社ゼンリン ICT事業本部長 生野亮太 氏
当社は、徒歩や車両等を活用して現実世界のあるあらゆる情報を収集し、全国の地図データベースを整備しています。当社が保有する詳細な地図データのベースとなる建物名や居住者名等が記載された「住宅地図データ」は、全国約70拠点の調査スタッフが日々現地調査を行い、収集した情報です。現地調査では空き家情報も収集しており、自治体様向けの空き家関連業務の実施件数は全国520件に上り、各民間企業様とも空き家問題の解決ソリューションを進めてきました。今後も「空き家で困る人がいない日本」に貢献できるよう、皆様と一体となって、空き家問題の解決に挑戦していきたいと考えています。
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一般社団法人全国空き家アドバイザー協議会 専務理事 井上幸一 氏
一般社団法人全国空き家アドバイザー協議会は、自治体毎に現在64支部が設立されています(設立準備中40支部・空家等管理活用支援法人指定地域7自治体)。会員として事務局を務めるのが「全国古民家再生協会」ということもあり、地方に残る空き家(古民家)を中心に自治体連携の下、発生抑制・調査・流通・利活用・解体・専門家相談などワンストップでの空き家課題解決を行なっています。
今回、全国空き家対策コンソーシアムに加えて頂くことで会員の企業との連携をさせて頂き、当協会のノウハウをしっかり提供しながら「地域の空き家課題を解決して地域を元気にしていきたい」と考えております。
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全国空き家対策コンソーシアム 代表理事
株式会社クラッソーネ 代表取締役CEO 川口 哲平
この度、様々な分野で空き家問題に向き合われている3社にコンソーシアムへご参画いただき、大変嬉しく、心強く思っております。 全国空き家対策コンソーシアムでは、産学官連携による空き家増加抑制を目指しております。コンソーシアムでの活動を進めるにあたり、幅広い分野で空き家ビジネスを行う企業の連携は重要だと考えています。引き続き、参画する団体それぞれの強みを活かし協働することで、空き家ビジネスを活性化させるとともに、「空き家で困る人がいない日本に」を実現できるよう尽力して参ります。
これまでの空き家対策コンソーシアムの活動実績
2023年9月に設立して以降、全国空き家対策コンソーシアムでは、空き家所有者向け・行政職員向けのオンラインセミナーや、放置空き家による経済損失に関する推計を行うなど、活動を行ってきました。
オンラインセミナー
<2024年3月に空き家所有者・相続予定者向け「すまいの終活フェスティバル」を実施>
486名の申し込みがあり、アンケートでは参加者の約90%が「満足」、約65%が「空き家の利活用、処分を早期化」と回答する結果となりました。
<2024年8月に行政職員向け「空き家対策カンファレンス」を実施>
180名の申し込みがあり、アンケートでは参加者の約80%が「満足」、官民連携に対するハードルの変化としては約35%が「ハードルが下がった」と回答する結果となりました。
これまで実施したオンラインセミナーは、公式YouTubeチャンネルにてアーカイブ配信を実施しています。
URL:https://www.youtube.com/channel/UCbvH9FSlXpYoPtYAG3aNOzA
長期空き家による経済損失額の推計
本コンソーシアムに参画する東京大学連携研究機構不動産イノベーション研究センター(CREI)の研究結果によると、50m以内の長期空き家数が1軒増えるごとに周辺の住宅の取引価格が約3%低下することが明らかとなっており(※2)、クラッソーネ実施した「「空き家」に関する住み心地調査」では、回答者の半数が「空き家があることによって町の住み午後値が下がる」と回答していることから、長期空き家の増加は、日本経済や近隣住民のQOLに悪影響を及ぼすことが明らかとなっています。本コンソーシアムでは、2018年から2023年の5年間で増加した「賃貸・売却用及び二次的住宅を除く空き家(戸建)」33万件の8割にあたる26.4万件が「近隣住民のいる長期空き家」と推定すると、3.89兆円の地価下落と、766万人のQOL低下が生じたと推計しています。
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経済損失について
東京大学連携研究機構不動産イノベーション研究センター(CREI)の研究結果により、長期空き家によって半径50mの地価が3%下落するものとみなした。 (※2)
平均地価は、一般財団法人土地情報センターの「都道府県市区町村別・用途別 平均価格・対前年平均変動率表」より、125,000円/平方メートル とみなした。 https://www.lic.or.jp/landinfo/pdf/kouji/K2023.pdf
影響範囲のうち、50%が住宅地であるとみなし、それ以外は道路や雑種地等として考慮から除外した。
影響範囲における地価の合計金額=(50m×50m×π×50%)×125,000円/平方メートル =4.9億 長期空き家1件における損失金額=(50m×50m×π×50%)×125,000円/平方メートル ×3%=1,472万円
総務省「住宅土地統計調査 用語の解説」および国交省の「令和元年空き家所有者実態調査 集計結果」に基づき、その他空き家(2018年から2023年で33万件増)のうち80%を、近隣住民のいる長期空き家とみなした。33万件×0.8=26.4万件
影響人数について
総務省の「住宅・土地統計調査」によると、1住宅あたりの平均延床面積が126.63平方メートル であることから、平均宅地面積を150平方メートル とみなした。 https://www.stat.go.jp/data/jyutaku/2018/pdf/kihon_gaiyou.pdf
厚生労働省の「世帯数と世帯人員の状況」により、平均世帯人数は2.25人とした。 https://www.mhlw.go.jp/toukei/saikin/hw/k-tyosa/k-tyosa22/dl/02.pdf
「空き家」に関する住み心地調査により、QOLに影響を受ける割合は50%とした。
影響人数=(50m×50m×π×50%)÷150平方メートル ×2.25人×50%=29人
今後のイベント開催予定
2025年2月20~22日の3日間、2回目の空き家所有者・相続予定者向けイベント「すまいの終活フェスティバル2025」を開催します。参画団体による講演の他、ゲスト登壇の特別プログラムも予定しています。
Airbnb Japan株式会社 会社概要
[表1: https://prtimes.jp/data/corp/38064/table/156_1_954535ded87277800cef42a1ff8430ec.jpg ]
株式会社ゼンリン 会社概要
[表2: https://prtimes.jp/data/corp/38064/table/156_2_92c8f226289b22f3db16ef2194206984.jpg ]
一般社団法人全国空き家アドバイザー協議会 概要
[表3: https://prtimes.jp/data/corp/38064/table/156_3_aa19e7bc5b8e18e0a8d046b77e1ecfd3.jpg ]
全国空き家対策コンソーシアム 概要
[表4: https://prtimes.jp/data/corp/38064/table/156_4_ca1ce1cb0ed42423abc0e8af3248a8ae.jpg ]
(※1)総務省「住宅・土地統計調査」:https://www.stat.go.jp/data/jyutaku/2023/pdf/kihon_gaiyou.pdf
(※2)CREI Working paper No.2(September.2021)「住環境悪化に伴う長期空き家の外部性:東京圏の人口減少都市における検証」により、横須賀市においては、50m以内の長期空き家数が1軒増えるごとに周辺の住宅の取引価格が約3%低下することが明らかとなった。 https://www.crei.e.u-tokyo.ac.jp/wp-content/uploads/2021/09/CREI_WP_no2_summary.pdf
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