フェンディ、「ハンド・イン・ハンド」プロジェクトの新作バゲットを発表!伝説的アイコンバッグを通して称えるイタリアのクラフツマンシップ

プレスリリース発表元企業:フェンディ ジャパン

配信日時: 2021-04-07 19:09:31



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イタリア・ローマ(Rome)を代表するラグジュアリーブランド フェンディ(FENDI)は、イタリアの手仕事への長きにわたる感謝を称えるため、イタリア各地の職人との草の根パートナーシッププロジェクト「ハンド・イン・ハンド(hand in hand)」を2020年10月に発表いたしました。1997年にアーティスティック ディレクター、シルヴィア・フェンディ(Silvia Venturini Fendi)がデザインした伝説的アイコンバッグ「バゲット(Baguette)」から始まるこの前例のないプロジェクトは、長くはぐくまれてきた応用芸術のスペシャリストたちの技法を表現していきます。

イタリア全土の職人集団の技巧により、フェンディは定番的アイコンバッグである「バゲット」の象徴的な形状を再解釈する長い歴史を継続してきたのです。「ハンド・イン・ハンド」プロジェクトは、各地の工芸技巧を駆使して「バゲット」を解釈し、このハンドバッグの伝統的な構造を本物のアート作品へと昇華させるために、多岐にわたるアトリエやワークショップグループの協力をあおぎました。20エディションとして限定制作された「バゲット」の内ポケットには、アトリエの名称と特別な ’’FENDI hand in hand’’ のロゴがゴールドで刻印されています。

「私は、イタリアのそれぞれ異なる地域から選び抜かれた職人たちと、特別なプロジェクトを進めています。最初の作品は、2020-21年 秋冬コレクションのランウエイで発表されたレザーのバゲットバッグです。 これは小さなレザー製品をすべて手作業で少量ずつ作り上げていくひとりの男性によって、トスカーナ州(Tuscany)で制作されました。彼はすべてを自分で手作りしているのです。とても自然なベジタル(植物性)レザーで作られ一切ステッチをせず、接着しているだけなのです。私の目標は、イタリアのすべての地域から現在も活躍しているトップアルチザンを発見し、その後、このプロジェクトを世界規模で拡大していくことです」
-シルヴィア・フェンディ(フェンディ アーティスティック ディレクター)

「ハンド・イン・ハンド」という名前は、各地の「職人の手」とフェンディの「職人の手」との出会いを表して、このユニークなコラボレーションを活気付けています。とてつもない価値を持つ古代の手作り(ハンドメイド)の能力と技術が、今回唯一無二の作品の数々を通して出会うわけです。このプロジェクトは、職人技巧を駆使したフェンディ製品のクリエーションを越えて、強力なヒューマンネットワークを確立して、イタリア各地の地元職人の希少な技能、クリエイティビティ、そしてサヴォアフェールを維持して、伝達していくための重要なステップにもなります。


この度新たに発表された「ハンド・イン・ハンド」の旅は、シチリア(Sicily)島のトラーパニ(Trapani)から始まります。ここでマスター・ゴールドスミス(金細工師)として働くプラティミーロ・フィオレンツァ(Platimiro Fiorenza)は、ユネスコの生きる人間国宝と呼ばれています。ジュエラーでありながら、金細工師のプラティミーロは12世紀以降、地元の芸術形態を保存する赤サンゴのアートに特化しています。彼のアトリエで手作りされた「バゲット」は、赤サンゴのパーツから成るユニークな正面が特徴で、この作品は、最も貴重な「ハンド・イン・ハンド」プロジェクト作品のひとつになっています。両サイドはソフトレザー、正面と背面は磨きぬいたメタル製のパネルで作られ、幾何学的なパターンになるよう切り取ってあります。そこに、貴重品を入れるための小さな箱のようなレトロインカッソ(後退処理)技巧を駆使して、サンゴが配置されているのです。

オーストリア(Austria)との国境近くアルプスの山岳地帯に位置するトレンティーノ・アルト・アディジェ(Trentino Alto Adige)州は孔雀の羽の「キルワーク」という伝統的な刺しゅうが古代から残る街です。「フェダーキエールシュテックレイ(Federkielstickerei)」として知られる孔雀の羽の刺しゅうは、切り分けた羽の幹で革を装飾 する芸術的な技法です。中世から用いられてきたこの技法は、トラクト(Tracht)と呼ばれる伝統的な衣装の装飾のため19世紀には一段と重要性が高まりました。当時の衣装はステータスシンボルで、装飾されたベルトは、馬2頭分の価値に匹敵することもあったと言われています。この高山地帯の慣習では、明るくきらめくプルーム(羽飾り)ではなく職人が自然に抜けた長い白い羽の茎「クイル」を、柔軟性のある素材にトリミングして、穴あき加工を施した革に隆起した刺しゅうのデザインを作りあげます。多くの場合、装飾したベルトや靴、サドルバッグ用にのみ使われていました。3代目となるアトリエ、フェダーキエールシュテックレイ・テーラー(Federkielstickerei Thaler)は「ハンド・イン・ハンド」プロジェクトのパートナーシップのために、ボディ、ハンドル、ストラップを備えた黒いベジタル(植物性)レザーの「バゲット」にこの技法を用いています。チロルの山々の花柄のキルワークで飾られた伝統的な衣装を思い起すことでしょう。
[動画1: https://www.youtube.com/watch?v=ycynCrGbvoA ]

ナポリ湾を見下ろすカンパニア(Campania)州ソレント(Sorrento)では、6~7世紀頃からベネディクト会修道院で複雑なインレー(象眼細工)技法が発見されています。タルシア・ソレンティーナ(tarsia sorrentina)と名付けられたこの繊細な工芸品では、職人たちが対照的な木の細かい部分を切り取ってから組み立てて、テーブルトップオルゴール、ジュエリーボックス、額縁、その他の貴重なアートオブジェを制作しています。ソレントの町の中心部にある家族経営のワークショップ、スティンガ・タルシア(Stinga Tarsia)とのパートナーシップを通して、淡いメープルのきれいなFFロゴパターンがはめ込まれ、光沢のある仕上げとなった、ブライアバール・ウッドのベニヤパネルで構造化された「バゲット」が「ハンド・イン・ハンド」プロジェクトのために作られました。FFロゴのインレーの花のようなグリッドをフレーミングし、花、葉、グリフォンなどといったナポリのバロック・モチーフがこの技法の伝統的なデザインを映し、ソフトゴールドのハードウェア、リネン色のクロコダイルのハンドルとストラップを加えて完成させています。

緑豊かなロンバルディア(Lombardy)州北部の工業都市 ヴァレーゼ(Varese)にある旅行かばんのマスターメーカー、ベルトーニ・ヴァリジェリア(Bertoni Valigeria)は、モダンなレザーのクラフツマンシップの原動力とも言えます。1949年以来、リッカルド・ベルトーニ(Riccardo Bertoni)と息子たちは、イタリア、および世界中の顧客のために寸法に合わせてオーダーメイドのトランクと、カスタムラゲージを社内にあるアトリエで制作してきました。「バゲット」をミニチュアトランクに変えるのが、今回の「ハンド・イン・ハンド」のパートナーシップです。ベルトーニ・ヴァリジェリアは、3つの引き出しを備えた構造化モデルを作成しました。それは、FFシャモアレザーの機能的なジュエリーボックスで、貴重なメノウで磨かれたクロコダイルで作られたエメラルドグリーンの「バゲット」に包まれています。幅広のストラップが、さらにリッチな雰囲気を添えます。

5、6世紀に遡ると、ハンドカットされたモザイクタイル細工のビザンチンの伝統があります。壁、床、天井を覆いつくす正確なパターンと絵画的なシーンを、微小ガラス、またはセラミックの小片を組み立てていく芸術的技法です。この特に複雑な技術には、高度の精度と忍耐力が必要です。エミリア・ロマーニャ(Emilia Romagna)州のラヴェンナ(Ravenna)市で、アコメナ・スパツィオ・モザイコ(Akomena Spazio Mosaico)ワークショップは心を奪われる街のモザイク遺産からインスピレーションを得て、1980年代後半から操業してきました。ラヴェンナのシンボル、金色の8本の尖った星を模倣しながら、ガリア・プラシダ(Gallia Placida)の霊廟の星空を表すオールオーバー・スターのモザイクは、このユニークな「ハンド・イン・ハンド」の「バゲット」を飾り、繊細なテッセラエ(tesserae)ガラス片が、金箔や銀箔で裏打ちされています。さらに、モザイクの装飾がストラップとFFバックル全体に広がり、その温かい光が金色のラムスキンのライニングとして、バッグの内側でも輝いています。
[動画2: https://www.youtube.com/watch?v=dmoCJmvHEmw ]

フランス(France)とスイス(Switzerland)の国境に位置するピエモンテ(Piedmont)州は、バンデラ(bandera)刺しゅうの本場です。これは「針で描く」として知られる白いハニカム生地に、カラフルな隆起したウールと綿糸で作り上げる刺しゅうです。テーブルウェアからカーテン、枕カバー、ベッドのトリミング、その他の柔らかい家具に至るまで、貴族の邸宅のあらゆる所で装飾に使われていました。17世紀以来、刺しゅう職人は伝統的に明るい花柄をステッチして、ロココは控えめな布地をチェーンとサテンのステッチで飾り、明るい色と暗い色の糸を使いソフトなグラデーションを生み出していました。13世紀のカステッロ・ディ・プラロルモ(Castello di Pralormo)にコンソラータ・プラロルモ(Consolata Pralormo)が設立したプラロルモ・デザイン(Pralormo Design)は、1960年代にほとんど姿を消してしまった、この何世紀も前のクラフトに見事に息を吹き込みました。このアトリエの楽しい「バゲット」には、メゾンのアイコニックなFFジャカードをベースに、ツイストウールのピンク、ブルー、グリーンの糸で作られた花々や葉、カールリボンなど、伝統的なパターンが施されています。
[動画3: https://www.youtube.com/watch?v=rCaIRtlue_8 ]

イタリア北西部アオスタ渓谷にあるヴァッレ・ダオスタ(Valle d’Aosta)州のシャンポルシェ(Champorcher)という小さな山間部のコミューンは、地元の天然繊維で、赤いモチーフが刺しゅうされた未染色の丈夫な麻布を手織りする技術を復活させました。クロスステッチによく似た各家庭で伝えられてきた伝統は、1989年以来、ルージュット(Lou Dzeut)女性協同組合によって引き継がれてきました。本プロジェクト「バゲット」に、レタリング、ジオメトリック模様、フローラル柄が組み合わせられています。協同組合はアンティークの木製の手織り機を複数所有しています。織機で織っている間、織り手の手と足は、機械の歯車のようにシンコペーションして動かなくてはなりません。この工芸を子供たちに教えるために数字や文字がよく使われましたが、まさにここに、フェンディのアイコニックな「ペカン」モチーフを伝統的なヴァルドスタンのアジュール刺しゅうで描かれる ’’FENDI ROMA1925’’ が繰り返されるという点に、歴史的なエピソードが現れています。
[動画4: https://www.youtube.com/watch?v=CqSRDxPZlEg ]

カルニア(Carnia)の北東、フリウリ・ベネツィア・ジュリア(Friuli Venezia Giulia)のウーディネ(Udine)県で「ハンド・イン・ハンド」プロジェクトは、家族経営の綿とリネンのジャカードブロケード生地を専門とする織物ワークショップ、カルニカ・アルテ・テッシーレ(Carnica Arte Tessile)へと向かいます。1700年代以降、この地域では家庭で家族の織り機を使って織られていた伝統があります。カルニッケアルプスに隣接するこの地の繊細な作品のモチーフは、アザミ、山ユリ、エリンギウム・アルピヌムなどの高山植物の花々に由来し、ヨーロッパリネンとエジプト綿糸で織られています。フェンディのセレリッシマ・ステッチにベージュの「クオイオ ローマ」レザーグリッドに重ねた「バゲット」は、フェンディ独自のベージュのマウンテンデイジーのデザインで飾られた淡いブルーの布をフィーチャーしています。

リグーリア(Liguria)州の海岸にあるジェノヴァ(Genova)郊外では、中世のフィリグリー銀細工の伝統が、カンポ・リグーレ(Campo Ligure)の町でも元気に息づいています。今でも30以上の工房が、装飾的な折りたたみ銀糸に細心の注意を払って作業しています。この貴重な構造的な技法を「バゲット」に適用することで、エッフェーエーレ(Effe-Erre)アトリエは、美しい軽量なシルバーケージのデザインを作り上げました。繊細なシルバーのレースフレームが、渦巻くフィリグリーを囲んでいます。内側に吊るされたデリケートなシルバーのペンダントは、バッグの内ポケットに取って代わっています。ファサードはブラッシュドシルバーのFFバックルで飾られ、さらにラミネートストラップで固定されています。
[動画5: https://www.youtube.com/watch?v=oKsv5owgoAk ]

南イタリアのバジリカータ(Basilicata)地方にある小さな町アンツィ(Anzi)は、海抜の高いポテンツァの丘にあります。1950年代以来、サレジオ会の尼僧たちが、透かし彫りの刺しゅうの復活を先導し、白や天然リネンにトーナルカットアウトのレースモチーフと、綿の花の糸の刺しゅうを装飾的に組み合わせる技法を取り入れました。「ハンド・イン・ハンド」プロジェクトのために、ママ・クレアツィオーニ(Ma.Ma Creazioni)女性共同組合が、「バゲット」の繊細な天然リネンカバーを作りました。ローズヒップ、デイジー、バイオレット、スズランなど、地元の野生の花のカラフルな花束が、シンメトリーのデザインに配置されて、透かし細工のアジュレーのカールリボンに囲まれています。このユニークな「バゲット」カバーは、明るいオレンジ色のレザーのパイピングとセレリッシマ・ステッチのFFバックルでトリミングされた、「クオイオ ローマ」レザーの白い「バゲット」をうまく隠しています。

フェンディの「ハンド・イン・ハンド」プロジェクトは、伝統的な生産技法に現在も命を与え続けているイタリア全土の職人たちへのフェンディのコミットメントを語る重要な一歩です。これらの各地のワークショップやアトリエは「メイド・イン・イタリー運動」の中心に存在しています。フェンディは、今こそ古代から受け継がれるワークマンシップをかつてない国際的な規模で維持し、発展さていくことを信念としています。共に力を合わせることで、我々はイタリアが誇る唯一無二のクリエイティビティを称え、古くからの手工芸を未来に向けて保存していくことができるのです。

#FendiHandinHand
#FendiBaguette

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