フィットネストラッカー「Amazfit Helio Strap」が大型更新、上腕装着でチェストストラップ並みの心拍精度との独立検証

2026年8月6日 16:20

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記事提供元:Tech Times

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Amazfitの画面を持たないフィットネスバンド「Helio Strap」が、従来とは大きく異なるデバイスへ進化した。8月4日時点で世界的な配信開始が確認されているファームウェア3.22.0.1では、屋内運動、ダンス系ワークアウト、球技などを含む51種類のワークアウトモードが追加され、VO2 Max推定アルゴリズムも改良されたとNotebookcheckが報じている。

アップデートの配信前日には、DC Rainmakerのスポーツテックアナリスト、Ray Maker氏が、画面なしウェアラブルを対象とする独立系の精度比較としてはこれまでで最も厳密とされる検証結果を公開した。その結果、Helio Strapは、もはやWHOOPだけのものではなくなった市場の中堅に位置づけられた。

18カ月前まで、画面なしフィットネスバンド市場の状況は現在と大きく異なっていた。WHOOPがこのカテゴリーを確立し、現在も継続的な会費を徴収するサブスクリプションモデルによってプラットフォームを運営していた。これに対し、Amazfit Helio Strapは2025年半ば、サブスクリプション不要の99.99ドル(約1万5800円、1ドル=158円換算)で登場し、WHOOPの継続課金モデルに直接挑む製品として位置づけられた。

その後、Garminはサブスクリプション不要で199ドル(約3万1400円)のCIRQAを発売し、GoogleのFitbitは同じくサブスクリプション不要で99.99ドルのAirを投入した。PolarもLoopで参入している。画面なしバンド市場は、WHOOPの独占状態から、5つの有力製品が競うカテゴリーへ変化した。GadgetsAndWearablesによる5機種比較が示すように、Helio Strapの最新アップデートは、こうした競争環境の中で配信されることになる。

■ファームウェア3.22.0.1による変更点

今回のアップデートの中心は、51種類の新しいワークアウトモードの追加である。Amazfitによると、屋内ワークアウト、ダンス系エクササイズ、球技などが含まれるが、完全なリストは公開されていない。

この拡張により、Helio Strapは、当初重視していたHYROXなどのファンクショナルフィットネスや筋力トレーニングから対象を大きく広げることになる。発売時には、スクワット、デッドリフト、バーピーなど25種類の筋力トレーニング動作を自動認識する機能に加え、HYROXの全8ステーションを記録する専用のHYROX Race Modeが搭載されていた。

以前のアップデートであるファームウェア3.7.0.1では、プールスイミング、ローイングマシン、格闘技など29種類のモードがすでに追加されていた。3.22.0.1で追加された51種類は、単一アップデートとしてはこれまでで最大規模であり、想定される利用者層を大きく広げる。ダンス愛好者やレクリエーションとして球技を楽しむ利用者は当初の主な対象ではなかったが、今回の更新で対応範囲に入った。

また、このファームウェアでは、VO2 Max(最大酸素摂取量)の推定アルゴリズムも改良されている。Amazfitは具体的な手法の変更点を明らかにしていないが、これは同社が過去のアルゴリズム更新で取ってきた対応と一致している。

VO2 Maxとは、運動中に身体が取り込める酸素量の最大値であり、体重1kg当たり1分間に取り込める酸素量をmL/kg/minで表す。心肺持久力を示す単一の指標として、最も信頼性が高いものの一つと広くみなされている。ただし、リストバンド型デバイスには呼気ガス分析装置が搭載されているわけではない。

Helio Strapをはじめ、GarminやWHOOPなどのウェアラブルは、最大下運動時の心拍数と酸素消費量の間に確立されている直線的な相関関係を利用して、VO2 Maxを推定する。光学式センサーから得られる心拍数データ、加速度計が測定する運動強度、年齢、性別、体重などのユーザープロフィールを組み合わせ、集団データから構築した回帰モデルに基づく独自アルゴリズムで推定値を算出している。

精度を理解する上で重要なのが、INTERLIVEコンソーシアムによるメタ分析である。ウェアラブルのVO2 Max精度を扱った独立研究としてはこれまでで最大規模とされ、運動ベースのウェアラブルアルゴリズムには平均的な系統誤差がほぼない一方、ランダム誤差が大きく、一致限界は約±9.83mL/kg/minだった。

これは、Helio Strapが48mL/kg/minと表示した場合でも、研究室で測定した値は約38~58mL/kg/minの範囲に入る可能性があることを意味する。そのため、VO2 Maxの数値は絶対的な臨床値としてではなく、数週間から数カ月にわたるトレーニングの方向性を追跡する指標として活用すべきである。今回のアルゴリズム改良は研究室レベルの精度には達しないものの、トレンドの精度向上やトレーニングゾーンの調整に役立つため、計画的なトレーニングを行うアスリートにとって実用的な更新となる。

3.22.0.1には、詳細が明らかにされていないバグ修正とシステムの安定性向上も含まれる。ファイルサイズは約3.7MBで、Zeppスマートフォンアプリを通じて世界各地へ段階的に配信される。ユーザーはZeppアプリを開き、Helio Strapのデバイス設定に移動することで、自分の地域で利用可能になっているか確認できる。

■上腕への装着が光学式心拍センサーに与える影響

Helio Strapは、センサーポッドを内側に収めたファブリックバンドを採用し、460×460ピクセルの表示部は必要なときだけ現れる設計になっている。この形状は、手首への装着に限定するよりも腕への装着に適しており、比較データの評価に影響する精度上の特徴を持つ。

民生用フィットネスウェアラブルは、光電容積脈波法(PPG)を用いて心拍数を測定する。通常は心拍数の測定に緑色のLEDを使用して皮膚に光を当て、フォトダイオードで反射光を読み取る。組織内の血液量は心拍ごとに変動するため、吸収される光と反射される光の割合も変化する。

得られた波形は、安静時にはおおむね50Hz、ワークアウト時にはそれ以上の頻度でサンプリングされる。アルゴリズムがモーションアーティファクトや、ランニング時の振動を実際の心拍数ではなく足運びの周期として誤認する「ケイデンスロック」を除去し、1分当たりの心拍数を算出する。

精度を左右する重要な変数は、組織への血流状態である。寒冷環境では血管収縮によって末端部の血流が減少し、手首で得られるPPG信号が大幅に弱くなる。高強度のインターバルトレーニング中も、手首のセンサーはケイデンスロックやモーションアーティファクトの影響を特に受けやすい。

これに対して上腕は、寒冷時にも組織への血流が比較的保たれやすく、ランニング時に手首での測定を妨げる着地衝撃の振動からも物理的に離れている。

Ray Maker氏が8月3日に公開した詳細な精度検証は、この違いを明確に記録している。Garmin CIRQA、WHOOP 5.0、Fitbit Air、Polar Loop、Amazfit Helioを同一条件で同時に使用し、手首装着と上腕装着を比較した結果、ワークアウト時には、どのデバイスも上腕に装着した方が手首装着を上回った。また、上腕装着では、ランニングとサイクリングにおいて心拍チェストストラップと同程度の精度を達成したという。

Helio Strapを上腕に装着した場合、Maker氏がテストしたすべてのワークアウト種目で、基準デバイスであるPolar H9およびGarmin HRM-600チェストストラップに近い値を記録した。Helio Strapの中心的な利用者であるHYROX選手や筋力トレーニング重視のユーザーにとって、上腕装着は事実上、想定された使い方であり、それに見合う精度を示している。

■独立系レビューによる精度評価での立ち位置

Maker氏は、画面なしデバイスにとって特に重要な自動ワークアウト検出について、5つのバンドを評価した。画面のないバンドがワークアウトの開始を検出できなければ、そのセッションについて利用可能なトレーニング負荷データを生成できないためである。

数週間にわたる精度調査に基づくランキングは、1位がWHOOPで「優秀、エラーはまれ」、2位がFitbit Airで「ほぼ優秀」、3位がGarmin CIRQAで「良好で改善中」、4位がAmazfit Helioだった。Helioは心拍数上昇の検出は良好だが、ワークアウトの種類を特定する能力に課題があり、ときどきワークアウトを途中で分割してしまうと評価された。

Helio Strapの限界は、ユーザーがリカバリーインターバル中に停止した際、検出済みのワークアウトを途中で終了し、1回のセッションを複数のアクティビティ記録に分割することがある点に表れている。

また、他のバンドが検出を見送るような短時間のアクティビティでも、積極的に自動検出を作動させる傾向がある。Maker氏の検証では、他のどのデバイスも記録しなかった短時間の自転車での外出を検出した一方、インターバルランニングでは休息時間を境にセッションを分割した。

6月のファームウェア3.18.0.1と7月の3.20.0.1では、重複するアクティビティの検出やアクティビティ認識の改善が明確な対象となっていた。しかし、3.22.0.1では、この問題にさらに対処しているようには見えない。計画的なインターバルトレーニングを行うアスリート、特にHYROX Race Modeを使用するユーザーは、重要なセッションでは自動検出に頼らず、手動でワークアウトを開始することを検討すべきである。

睡眠トラッキングについて、Maker氏のデータは、2026年までに5製品の性能が実質的に近づいたことを示している。睡眠の開始・終了時刻やHRV(心拍変動)のトレンド精度では、特定のブランドが他社を大きく引き離しているわけではない。ただし、上腕に装着するデバイスは、腕に装着したHelio Strapを含め、手首装着のデバイスよりも睡眠の開始・終了時刻の精度がわずかに劣る傾向がある。

Helio Strapの消費カロリー推定では、ワークアウト以外の活動量にかかわらず、固定された1日の基礎消費量を使用する。バンドがワークアウトを検出または記録しなかった場合、その活動についてアクティブカロリーは加算されない。そのため、頻繁に歩く人や肉体労働に従事する人など、ワークアウト認識が作動しないまま活動的な1日を過ごしたユーザーでは、実際の消費量よりも少ないカロリーが表示されることになる。

正確な歩数を500歩としたテストでは、上腕に装着したHelio Strapは505歩を記録した。これは5製品中2番目に正確な結果だった。

GadgetsAndWearablesが2026年7月に公開した独立系レビューでは、価格、バッテリー駆動時間、トレーニング機能を総合し、Helio Strapをこのカテゴリーで最もコストパフォーマンスに優れた製品と評価している。TechRadarによる3製品の比較も、Helio Strapはサブスクリプション不要の製品として非常に優れた価値を持つと結論づけている。

■サブスクリプション不要モデルの仕組み

Helio Strapは99.99ドル(約1万5800円)で、199ドル(約3万1400円)のGarmin CIRQAの約半額、99.99ドルのFitbit Airと同水準でありながら、サブスクリプションなしで一連の機能を提供している。これを可能にしているのは、いくつかの具体的な設計上の理由である。

Helio StrapにはGPSチップと常時表示ディスプレイが搭載されていない。いずれも部品コストと消費電力を大幅に抑える要因となり、最大10日間のバッテリー駆動を可能にしている。

VO2 Maxの推定、HybridCharge Energy Intelligenceのレディネススコア、睡眠ステージの判定といった分析処理は、専用のデバイス内プロセッサではなく、主にペアリングしたスマートフォンのZeppアプリ上で実行される。HybridCharge Energy Intelligenceは、従来のBioChargeシステムをZepp Healthが名称変更し、2026年5月に更新したものである。

これに対し、WHOOPの継続課金型サブスクリプションモデルは、プラットフォームの継続的な開発、コーチング機能、サーバー側での生体データ分析を支える資金源となっている。Helio Strapは計算処理をスマートフォン側へ移し、ファームウェアアップデートを通じてアルゴリズムを改善する方式を取っている。

3.22.0.1に含まれるVO2 Maxアルゴリズムの改良は、その一例である。Amazfitは既存ユーザーにアルゴリズム改善を追加費用なしで提供し、上位の会員プランへの変更も求めていない。

欧州では、Amazon DEにおけるHelio Strapの価格は約99.90ユーロである。米国市場では99.99ドルの価格が維持されている。

Zepp Healthは、2026年のより広範なデバイスロードマップの一部としてHelio Strap 2を計画していると報じられている。ただし、発売日は確認されていない。

■購入前に知っておくべきこと

Helio StrapはZepp Health Corporationが製造しており、その親会社であるHuamiは、中国の国家情報法が適用される中国企業である。

2017年に制定された中国国家情報法の第7条は、すべての組織および市民に対し、国家情報活動を支持、支援し、これに協力することを法的に義務づけている。この義務は、企業の設立地やサーバーの所在地にかかわらず適用される。この枠組みの下では、Zepp Healthのデバイスデータが強制的なアクセスの対象となる可能性がある。

Helio Strapのデータ送信方法を対象とする独立したセキュリティ監査は、公開されていない。TechTimesは、Amazfitを含むウェアラブルについて、この法的枠組みを以前の記事で詳しく取り上げている。関連する法的義務や、ユーザーが情報へのアクセス機会を抑えるために取れる対策を詳しく確認したい場合は、その記事を参照する必要がある。

■アップデート対象者と市場での位置づけ

既存のHelio Strapユーザーには、今回のアップデートが推奨される。アップデートはZeppアプリを通じて自動的にインストールされ、51種類の新モードは追加費用なしで利用できる。VO2 Maxアルゴリズムの改良はトレンド精度の向上につながり、バグ修正にはシステムの安定性改善も含まれる。Zeppアプリを開いてデバイス設定へ進み、利用可能なアップデートを確認できる。

購入を検討しているユーザーにとって、2026年8月時点の競争環境は次のようになる。99.99ドルのHelio StrapはFitbit Airと同価格であり、継続的なサブスクリプションが必要なWHOOPや、199ドルのGarmin CIRQAを大幅に下回る。

そのうえで、HYROXモード、25種類以上の自動認識対応筋力トレーニング動作、最大10日間のバッテリー駆動、5ATM(約50メートル)の防水性能、51種類の追加ワークアウトモードを備える。現時点において、同価格帯のサブスクリプション不要ウェアラブルの中で、筋力トレーニングやファンクショナルフィットネスに取り組むアスリート向けに、これらと同等の機能をそろえる製品はほかにない。

一方、トレードオフとなるのは、5製品中4位と評価された自動検出機能と、ワークアウト外の活動量を十分に反映しないカロリー推定方式である。認識可能なワークアウトモードを中心にトレーニングし、必要な場合には手動でワークアウトを開始できるアスリートにとっては、許容可能な弱点といえる。

画面なしバンドのカテゴリーは急速に変化している。GarminはCIRQAの検出アルゴリズムを積極的に改善しており、Fitbit Airの検出性能は独立検証で2位だった。WHOOPは、自動検出について依然として最も信頼できる選択肢である。

サブスクリプションなしで画面なしバンドカテゴリーの高いコストパフォーマンスを求め、検出機能の制約を受け入れられるユーザーにとって、3.22.0.1へのアップデートは、Helio Strapを選ぶ理由をさらに強めるものとなる。

欧州で販売されているHelio Strapは、Amazon DEで約99.90ユーロであり、原文執筆時の換算では約115ドルに相当する。為替換算額は目安である。

■注目ポイントQ&A

●Amazfit Helio Strapには月額のサブスクリプションが必要ですか?

いいえ。Helio Strapは99.99ドル(約1万5800円、1ドル=158円換算)の買い切り型です。心拍数、HRV、睡眠、VO2 Max推定、ワークアウトモード、HybridCharge Energy Intelligenceのレディネススコアなど、主要なトラッキング機能は継続的な料金なしで利用できます。51種類の新しいワークアウトモードやVO2 Maxアルゴリズムの改良を含むファームウェアアップデートも、追加費用なしで提供されます。継続的なメンバーシップを必要とするWHOOPとは、この点が異なります。

●Helio StrapのVO2 Maxトラッキングはどの程度正確ですか?

Helio StrapはVO2 Maxを直接測定するのではなく、推定します。他のウェアラブルと同様に、光学式センサーによる心拍数データと、加速度計から得られる運動強度との相関を利用し、集団レベルの回帰モデルに基づいて推定値を生成します。

INTERLIVEコンソーシアムのメタ分析では、ウェアラブルのVO2 Max推定値は、研究室における標準的な測定結果と比べ、約±9.83mL/kg/minの一致限界があることが示されています。そのため、絶対値を臨床的な数値として使用すべきではありません。一方、条件をそろえて数週間にわたりトレーニングした場合の変化傾向は、トレーニングゾーンを調整するうえで意味のある実用的な情報になります。ファームウェア3.22.0.1は、このトレンドの精度を改善しますが、Amazfitは具体的な手法の変更点を明らかにしていません。

●ワークアウトのトラッキングにおいて、Helio StrapはWHOOPやGarmin CIRQAと比べてどうですか?

DC Rainmakerが2026年8月に公表した数週間にわたる精度検証では、主要な画面なしバンド5製品の自動ワークアウト検出について、1位がWHOOP、2位がFitbit Air、3位がGarmin CIRQA、4位がAmazfit Helioとなりました。

Helio Strapの弱点はアクティビティ検出の信頼性です。セッションを途中で終了したり、休息時間を境にインターバルワークアウトを分割したりする場合があります。一方、ワークアウト中の心拍数については、Helio Strapを上腕に装着すると、テストされたワークアウト種目でチェストストラップ型の基準デバイスに近い結果が得られました。

99.99ドルのHelio Strapは、199ドルのCIRQAよりも多くのワークアウト別機能を備えていますが、自動検出の信頼性はWHOOPやFitbit Airの方が優れています。計画的なインターバルトレーニングを行うアスリートは、手動でワークアウトを開始することを検討してください。

●Amazfitデバイスを購入する前に、プライバシーについて何を知っておくべきですか?

Amazfitの親会社であるZepp Healthは、中国企業Huamiに由来する事業基盤を持っています。2017年に制定された中国国家情報法の第7条は、すべての組織および市民に対し、国家情報活動を支持、支援し、これに協力することを法的に義務づけています。この義務は、企業の設立地やデータの保存場所にかかわらず適用されます。

Helio Strapのデータ送信方法について、独立したセキュリティ監査は公開されていません。TechTimesは、この法的枠組み、主要なウェアラブルブランドへの影響、Amazfitデバイスに適用される具体的な義務について、別の記事で包括的に取り上げています。

元記事: Amazfit Helio Strap Worn on Bicep Rivals Chest Strap Accuracy at Workout Time

※この記事はTech Timesから提供を受けた記事を日本向けに翻訳・編集したものです。

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