12日の米国市場ダイジェスト:NYダウ681ドル安、インフレの上昇を警戒

2021年5月13日 07:45

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記事提供元:フィスコ


*07:45JST 12日の米国市場ダイジェスト:NYダウ681ドル安、インフレの上昇を警戒
■NY株式:NYダウ681ドル安、インフレの上昇を警戒

米国株式市場は大幅続落。ダウ平均は681.50ドル安の33587.66ドル、ナスダックは357.75ポイント安の13031.68で取引を終了した。予想を上回った4月の消費者物価指数(CPI)を受けて、長期金利が5週間ぶり高水準に達したため、寄り付き後、下落。インフレ上昇への警戒が高まり、売りが加速し引けにかけて下げ幅を拡大した。ハイテク株ではキャピタルゲイン増税を警戒した利益確定売りにも拍車がかかった。セクター別では、半導体・同製造装置、自動車・自動車部品が売られた一方、エネルギーが買われた。

製薬会社のファイザー(PFE)は、疾病対策センター(CDC)の諮問委員会が同社製コロナワクチンの12歳から15歳児童への接種を推奨したため、上昇。エクソン・モービル(XOM)やシェブロン(CVX)は原油高を受け収益拡大期待に上昇した。ピザチェーン運営のドミノピザ(DPZ)は、投資家アックマン氏が保有を明らかにしたため、上昇。一方で、コーヒーチェーンのスターバックス(SBUX)は同氏が売却を明らかにし、下落した。バイオのノババックス(NVAX)は生産ラインの懸念に、同社製新型コロナワクチンの緊急使用許可申請を急がない方針を確認したため、下落。

投資家の恐怖心理を示すVIX指数は28%まで上昇し2カ月ぶりの高水準となった。

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■NY為替:インフレ進行でドル買い強まる

12日のニューヨーク外為市場でドル・円は、108円71銭から109円71銭まで上昇し、109円66銭で引けた。この日発表された4月消費者物価指数(CPI)コア指数は前年比+3.0%の高い伸びを示すなど、市場予想を上回る結果を受けてインフレ進行の懸念が高まった。米連邦準備制度理事会(FRB)による金融緩和策の早期縮小の思惑が強まり、長期金利は上昇。ドル買いが加速した。

ユーロ・ドルは1.2152ドルまで上昇後、1.2066ドルまで反落して、1.2073ドルで引けた。ユーロ・円は131円69銭まで下落後、132円45銭まで反発。したポンド・ドルは1.4152ドルまで上昇後、1.4050ドルまで反落した。ドル・スイスは0.9030フランまで下落後、0.9094フランまで上昇した。

■NY原油:続伸で66.08ドル、原油在庫は減少

NY原油先物6月限は、続伸(NYMEX原油6月限終値:66.08 ↑0.80)。ニューヨーク商業取引所(NYMEX)のWTI先物6月限は、前営業日比+0.80ドルの66.08ドルで通常取引を終了した。時間外取引を含めた取引レンジは64.97ドル−66.63ドル。アジア市場で64.97ドルまで下げたが、原油在庫の減少や需要増加の思惑は消えていないことから、ニューヨーク市場の中盤にかけて66.63ドルまで買われた。ただ、時間外取引では株安を嫌って65ドル台後半でもみ合う状態が続いた。

■主要米国企業の終値

銘柄名⇒終値⇒前日比(騰落率)

バンクオブアメリカ(BAC) 41.18ドル -0.39ドル(-0.94%)
モルガン・スタンレー(MS) 83.68ドル -1.24ドル(-1.46%)
ゴールドマン・サックス(GS)354.40ドル -5.52ドル(-1.53%)
インテル(INTC) 53.62ドル -1.42ドル(-2.58%)
アップル(AAPL) 122.77ドル -3.14ドル(-2.49%)
アルファベット(GOOG) 2239.08ドル -69.68ドル(-3.02%)
フェイスブック(FB) 302.55ドル -3.98ドル(-1.30%)
キャタピラー(CAT) 237.32ドル -1.98ドル(-0.83%)
アルコア(AA) 39.51ドル -1.81ドル(-4.38%)
ウォルマート(WMT) 135.94ドル -3.61ドル(-2.59%)《ST》

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