8日の米国市場ダイジェスト:NYダウ237ドル高、ワクチンや追加経済対策への期待続く

2021年2月9日 07:43

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記事提供元:フィスコ


*07:43JST 8日の米国市場ダイジェスト:NYダウ237ドル高、ワクチンや追加経済対策への期待続く
■NY株式:NYダウ237ドル高、ワクチンや追加経済対策への期待続く

米国株式相場は続伸。ダウ平均は237.52ドル高の31385.76ドル、ナスダックは131.34ポイント高の13987.64で取引を終了した。大規模な追加経済対策の成立期待に寄り付き後、上昇した。イエレン財務長官は「1.9兆ドルの追加経済対策が成立すれば、来年には完全雇用に戻る」と議会に成立を促した。原油高や新型コロナウイルスワクチンの接種が進んでいること、国内での新型コロナの感染拡大が鈍化傾向にあることも支援し、終日堅調に推移。主要株式指数は史上最高値を更新し終了した。セクター別では、エネルギーが上昇、公益事業が小幅下落した。

ビッグデータ分析のパランティア・テクノロジーズ(PLTR)はITのIBM(IBM)と人口知能(AI)分野での提携を発表し上昇。ディスカウント小売りのターゲット(TGT)はアナリストの投資判断引き上げを受け上昇した。民主党が経済対策の一環として航空会社向けの追加支援策を策定しているとの報道を受け、航空のアメリカン航空(AAL)やデルタ航空(DAL)なども買われた。ビットコイン関連銘柄のマラソン・パテント(MARA)やライオット・ブロックチェーン(RIOT)などはビットコイン価格の上昇で急伸。一方で、玩具大手のハズブロ(HAS)は、売上高、純利益ともにアナリスト予想を上回ったものの、見通しが嫌気され下落した。

証券取引委員会(SEC)に提出された報告書により電気自動車メーカーのテスラ(TSLA)が15億ドル規模ビットコインに投資したことが明らかになったため、ビットコイン価格は急伸し、史上最高値を更新した。

Horiko Capital Management LLC

■NY為替:米低金利政策の長期化を意識してドル売り優勢

8日のニューヨーク外為市場でドル・円は、105円60銭から105円15銭まで下落し、105円24銭で引けた。クリーブランド地区連銀のメスター総裁は経済に必要となるため、米連邦準備制度理事会(FRB)は非常に長い期間緩和姿勢を維持することになると言及すると、長期債利回りは一時低下し、ドル売りが優勢となった。

ユーロ・ドルは1.2020ドルまで下落後、1.2066ドルまで反発し、1.2051ドルで引けた。ドル売りが優勢となり上昇後、欧州中銀(ECB)のラガルド総裁が金融緩和が不可欠との見解を再表明するとユーロ売りが観測されており、上値を抑制。ユーロ・円は127円08銭まで強含んだのち126円65銭まで反落。ポンド・ドルは1.3685ドルから1.3749ドルまで上昇した。ドル・スイスは0.9020フランから0.8982フランまで下落した。

■NY原油:続伸で57.97ドル、一時58ドル台に上昇

NY原油先物3月限は続伸(NYMEX原油3月限終値:57.97 ↑1.12)。ニューヨーク商業取引所(NYMEX)のWTI先物3月限は、前営業日比+1.12ドルの57.97ドルで通常取引を終了した。時間外取引を含めた取引レンジは57.00ドル−58.14ドル。アジア市場から底堅い動きを見せており、米国株高を意識した買いが入った。一部で中東情勢の不安定化が警戒されており、原油供給への懸念が生じているようだ。

■主要米国企業の終値

銘柄名⇒終値⇒前日比(騰落率)

バンクオブアメリカ(BAC) 33.09ドル +0.72ドル(+2.22%)
モルガン・スタンレー(MS) 74.23ドル +1.01ドル(+1.38%)
ゴールドマン・サックス(GS)300.15ドル +6.65ドル(+2.27%)
インテル(INTC) 59.16ドル +0.98ドル(+1.68%)
アップル(AAPL) 136.91ドル +0.15ドル(+0.11%)
アルファベット(GOOG) 2092.91ドル -5.09ドル(-0.24%)
フェイスブック(FB) 266.58ドル -1.52ドル(-0.57%)
キャタピラー(CAT) 197.45ドル +4.45ドル(+2.31%)
アルコア(AA) 21.80ドル +0.85ドル(+4.06%)
ウォルマート(WMT) 145.03ドル +0.67ドル(+0.46%)《ST》

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