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■I.米国株式市場
●1.NYダウ7/10、+369ドル高の26,075ドル、未曽有の超緩和策が割高感を相殺している
1)新型コロナの治療を巡り、ワクチン開発進展情報で期待が高まり、楽観視されたため。
【前回は】相場展望7月9日号 金融バブルが起こすインフレ懸念で株式から金投資へ 景気は新型コロナウイルスの感染拡大次第
2)FRBの量的緩和策で市場に資金が過剰に流入し、政府からの追加支援措置も講じられる見通しがあるとして、当面の米株式市場は堅調が予測される。
●2.米国は、仏のデジタル課税に対抗して化粧品などを対象に25%の報復関税を予告
1)ただし、フランスはまだデジタル課税の徴収を始めていないため、最大180日は猶予。
2)報復関税の対象品目は化粧品・せっけん・ハンドバッグで、13億ドル(約1,400億円)相当となる。ワインとチーズは対象外。
●3.ヘッジファンドの2020年上期リターンは▲7.9%と、2008年以来の最悪
●4.金価格は新高値に向かって加速する可能性
1)金価格は7/8に1,818ドルと8年8カ月ぶりに1,800ドル台に乗せた。
2)ポイントは、2011年高値1,921ドルを超えるか否かに注目している。1,921ドルを上抜きする動きとなれば、長期的な強気見通しに転換できる。1,921ドルを抜けない場合、今後数年間の下落を想定する。
3)ただ、米欧日の中央銀行による追加緩和策で紙幣が印刷された640兆円もの資金は、V字型の経済回復が無い限り、『インフレ』圧力に向かうと予想される。その場合、米ドルの価値は下がり、株式保有⇒金保有へ資金の流れがさらに加速し、金価格が上昇する可能性があり得る。
●5.銅価格は7/8に283ドルと、1年2カ月ぶりの高値は景気回復の影響か
1)この動きは中国景気を始めとする世界景気の回復を織り込んでいると思われる。
2)ただ、CRB指数は7/8、140.46ポイントで、直近下値からは戻り過程にあるが、まだ低位水準にある。よって、銅価格の上昇でもって景気が強気に転換したとは言えない。
3)さらに、最近の銅価格上昇には銅鉱山の供給ストップの影響もある。
●6.新型コロナウイルスは『突然変異』で感染力が増大
1)米国立アレルギー感染症研究所(NIAID)のファウチ所長が「感染力はより強くなる突然変異が新型コロナウイルスに起こっている」と述べた。
2)新型コロナ感染者数は7/10、テキサス州で入院1万人超、カリフォルニア州は死者高水準
3)今年の春時点で、新型コロナは高温多湿の夏には終息するとの楽観論があった。しかし、その淡い希望は消え去り、蔓延の抑制は相当困難になってきている。
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