相場展望6月16日号 高株価とファンダメンタルズとの乖離は持続せず(2/2)

2020年6月16日 07:13

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■II.中国株式市場

●1.5月中国新車販売台数は前年同月比+14.5%増、しかし先行きに慎重な見方も

●2.中国は「世界の工場」としての魅力を失いつつある

 1)理由 
  (1)労働賃金が上昇し、「安い単純労働」が手に入りにくくなった。
  (2)「一人っ子政策」で、労働人口が急速に減りつつあり、労働力を集められなくなってきた。
  (3)企業は汚染物質を垂れ流し放題だったが、環境基準が厳しくなり、多額の設備投資が迫られ、コストが上昇。
  (4)米国との利害が衝突し、米国輸出に高い制裁関税を強いられ、うま味が減った。
  (5)新型コロナ感染で、中国への「一極集中」の恐さを味わった。
  (6)中国の成長を牽引してきた外資系企業が、中国から逃げ始めている。

 2)脱中国の動き
  (1)日本では、中国から生産拠点を移す企業支援策として、2,486億円の補助金を新型コロナ第1次補正予算で新設した。
  (2)米国でも、クドロー米国家経済会議(NEC)委員長の発言「中国から出る米国企業の移転費用100%のカネを出す」

●3.中国の影響力行使の原点は『経済力の増大による自信』

 1)30年前の天安門事件当時の中国経済が世界に占める割合は2%未満だった。そのときは、西側諸国が中国に経済制裁を科すことで、中国に西側の自由と人権・法の支配・自由経済に従わせることができた。

 2)現在は世界経済の約20%を占めるまで急拡大している。

 3)もう中国は、西側に気兼ねしないで行動できると考え出している。そのため、(1)チベット自治区 (2)新疆ウイグル自治区 (3)天安門事件で起きた悲劇が、(1)香港 (2)台湾 (3)南シナ海 (4)東シナ海でも繰り返され恐れがある。

●4.中国が危険視する7つの危険な西洋的価値(2013年「第9文書」と呼ばれる内部文書から)

 1)立憲民主制
 2)自由や民主主義、人権などの普遍的価値
 3)市民社会
 4)市場原理を重視する新自由主義
 5)報道の自由
 6)中国共産党による中国建国の歴史に対するニヒリズム
 7)中国独自の社会主義に対する疑問

  以上のように、中国共産党は体制を維持するために、自分たちを脅かす全ての思想や信条を敵視している。

■III.日本株式市場

●1.日本株式は米株次第のため連動して大幅安

 1)日経平均は、6月8日高値23,178円から6月15日安値21,530円と▲1,648円下落。

 2)米ダウは6月8日高値27,572ドル⇒6月11日安値25,128ドル・▲2,444ドル安⇒12日から反発し15日終値25,763ドルと下落幅を▲1,809ドルまで戻した。なお、15日寄付き直後はダウ▲760ドル下げる場面があったが、午後に米FRBが「社債購入開始」と発表し、市場は好感して買い優勢となり終値は+157ドル高の25,763
 ドルと上昇に転じた。これを受け、16日朝の日経平均先物は+389円高となり、今日は上昇して始まりそうだ。

 3)日本株は、米長期金利の低下が「円高・ドル安」を招いて輸出関連株を中心に売り先行。15日は米ダウ先物が下げ幅を拡大したため、一段と景気敏感株などへの売りが強まった。

■IV.注目銘柄(株式投資は自己責任でお願いします)

 ・6861 キーエンス   世界に通用する高収益企業で、押し目買いで長期投資。

関連キーワード日経平均NYダウアメリカ中国補正予算失業率FOMC新型コロナウイルス

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