原油価格の下落に対する産油国の動き~もっと知りたい商品先物取引

2020年2月18日 17:20

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記事提供元:フィスコ


*17:20JST 原油価格の下落に対する産油国の動き~もっと知りたい商品先物取引
みなさんこんにちは!フィスコマーケットレポーターの高井ひろえです。前回のコラムでは、原油相場が新型コロナウイルスの感染拡大を受けて大幅に下落したことについてご説明しました。今回のコラムでは、この下落の背景のおさらいと、OPECや主要産油国がどのような動きをしているのかを見ていきましょう。

■中国から感染拡大し、WHOも緊急事態宣言
まず、原油価格下落の背景をおさらいしましょう。新型コロナウイルスによる肺炎の集団発生元となった中国の武漢市が封鎖され、上海市が春節休暇の延長を発表するなど、世界最大級の原油需要国である中国において原油需要減退が懸念される状況となりました。これを受けて、原油価格は下落。また世界各地で感染者が見つかり、とうとうWHO(世界保健機関)が「国際的に懸念される公衆衛生上の緊急事態」を宣言したと報道されたことも原油相場の下落を後押ししました。

■原油相場の過剰な下落を防ぐ「OPECプラス」
原油相場の下落で特に困ってしまうのは産油国です。同じ量の原油を輸出しても、価格下落時には得られる利益が減ってしまうからです。このような不利益を産油国が被らないために組織されたのが石油輸出国機構「OPEC」です。OPECは中東を中心とした産油国で構成される機構で、加盟国全体で世界の原油生産量の4割近くを占めています。このOPECにロシアなどの非加盟産油国を加えて、「OPECプラス」と呼びます。OPECプラスでは、今回の下落にあたって、協調して原油の生産量を減らすことで、原油価格を上げようとする検討をしていると報道されています。ただ、ロシアは状況を見極めたいため、減産への合意を渋っているとのことです。今後のOPECプラスの動向にも注目しながら相場を見ていきたいですね。

■新型コロナウイルスの影響はゴム相場にも波及
新型コロナウイルスの感染拡大の影響はゴム相場にも影響を与えています。上海ゴムは1月末の時点で12000元まで下落していましたが、春節明けの3日にさらに下落し11145元をつけています。天然ゴムは様々な工業製品に使用されていますが、世界消費シェアのトップは中国です。そのため、中国での景気減速懸念がゴム相場を下落させる要因となりました。また中国で新車販売台数が2年連続で前年比割れしていることも相場の下落要因となっています。ゴム相場については次回のコラムで詳しくお伝えしていきたいと思います。

フィスコマーケットレポーター 高井ひろえ《HT》

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