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3600年前の遺跡からバニラ抽出物の痕跡 イスラエルで
イスラエルのメギドで、およそ3,600年前の遺跡からバニラ抽出物の痕跡が見つかったそうだ(Ars Technicaの記事、Smithonianの記事、The Times of Israelの記事、Science Newsの記事、2018 ASOR Abstract Book: PDF、該当部分は133~134ページ)。
バニラ抽出物は「Tomb 50」と呼ばれる墓所で発掘された小さい壺4点のうち3点から発見された。壺の底には天然バニラ抽出物の主要な成分であるバニリンと4-ヒドロキシベンズアルデヒドを含むオリーブ油の痕跡があり、他の植物由来である可能性も検討したが、成分量からみてバニラビーンズ由来だと判断された。
これまで人類が初めてバニラを利用したのは1,000年ほど前のメキシコだと考えられていたが、それを2,600年さかのぼる発見となる。このバニラはアフリカ・インド・東南アジアをそれぞれ原産とする3種のうち1種だと考えられており、交易路を通じてイスラエルに運ばれたとみられる。
青銅器時代のメギドでバニラがどのように使われていたのかについて、研究成果をAmerican Schools of Oriental Researchの年次総会で発表したテルアビブ大学のVanessa Linares氏は、食品の香り付けや薬としての利用のほか、遺体の保存処理用途で利用されていた可能性も指摘する。
現在でもバニラはサフランに次いで2番目に高価なスパイスだが、当時のメギドではさらに高価であったと考えられる。埋葬されていた成人男女各1体と男児1体の遺体は金銀の宝飾品で装飾されており、墓所の主は資産家だったとみられるとのことだ。
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※この記事はスラドから提供を受けて配信しています。
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