オプト Research Memo(11):契約変更で減収も営業・経常利益は過去最高を更新する見通し

2013年6月10日 19:56

印刷

記事提供元:フィスコ


*19:56JST オプト Research Memo(11):契約変更で減収も営業・経常利益は過去最高を更新する見通し

■決算動向

(2)2013年12月期の業績見通し

2013年12月期の通期業績は、売上高が前期比6.2%減の74,000百万円、営業利益が同22.8%増の1,850百万円、経常利益が同36.4%増の1,850百万円、当期純利益が同2.3%増の850百万円となる見通しだ。売上高は減収見込みとなっているが、これは電通<4324>との契約変更に伴う特殊要因によるものである。しかし、利益への影響は軽微のため、営業利益、経常利益はともに3期ぶりに過去最高を更新する見通しとなっている。当期純利益の増益率が1ケタ台にとどまるのは、特別利益の縮小や連結子会社の利益増に伴う少数株主利益の増加、持分投資損失の拡大、実効税率の上昇などを前提としているためだ。

電通との契約変更に関しては前述したように、オプト<2389>が企業価値の向上を目的に2013年内の東証上場を目指しており、それに伴い筆頭株主であり売上構成比で約40%を占めていた電通との取引関係を一部見直したことによるものだ。具体的には、電通向けに販売していたディスプレイ広告やリスティング広告、その他商品などのうち、今回ディスプレイ広告のみ、2013年3月末を持って終了した。残りの商材に関しては継続取引となっている。2011年12月期の電通向け売上高は約31,400百万円となっており、2013年12月期に関しては第2四半期以降、ディスプレイ広告の売上高が無くなることになる。前年同期間における電通向けディスプレイ広告の売上高が約17,000百万円あったため、2013年12月期は同額が減収分となる計算だ。従って、この減収分を除いた実質ベースの売上高成長率は約20%増となる。なお、電通の出資比率は従来と変わらず、引き続き筆頭株主となる。

インターネット広告市場は、「アベノミクス」効果による株式市場の活況で、消費回復が見込まれている。引き続き広告の出向意欲は旺盛な状況が続いており、広告・ソリューション事業は前期比で実質2割前後の成長が見込まれる。また、運用体制において、データベース事業もターゲティング広告市場の拡大を追い風に、引き続き高い伸びが期待できる。経営資源をこれら主力2事業に集中する一方で、ソーシャル&コンシューマ事業や海外事業に関しては、人員シフトに伴う固定費削減など費用の適正化を進めていく方針で、2013年12月期は収支均衡ラインを目指していく方針だ。

なお、2013年7月に国内では初めてのインターネット選挙が解禁される。政党からのインターネット広告に関しては、大手広告代理店が受注する可能性が大きいものの、選挙に関連する調査や分析、プロモーションなど周辺領域において、同社の子会社群で恩恵を受ける可能性が大きい。例えば、インターネット選挙に関する調査と言う点では、既に同社の韓国子会社2社においてネット選挙を経験済みで、党からの問い合わせが既にきているという。また、分析活動においては、子会社のホットリンクで行っているTwitterやブログ、SNS等から得られる情報の分析によって、選挙前に立候補者の当落状況を把握し、選挙活動に活かすことが可能となる。また、クロスフィニティではSEOによる検索対策コンサルティングも提案が可能で、オプトではこうしたグループ子会社の得意分野を活かして、インターネットによる選挙対策を総合的にプロモーションできる体制を整えている。収益に与える影響は一時的ではあるものの、少なからずプラスに作用するものとみられる。


(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤譲)《FA》

関連記事