8日の中国本土市場概況:上海総合0.02%高で続伸、銀行株に買い

2025年1月8日 17:09

*17:09JST 8日の中国本土市場概況:上海総合0.02%高で続伸、銀行株に買い
8日の中国本土市場は、主要指標の上海総合指数が前日比0.52ポイント(0.02%)高の3230.17ポイントと小幅ながら続伸した。


中国経済対策の期待感が相場を支える流れ。中国景気の鈍化懸念がくすぶる中、当局は景気支援策を拡充している。国家発展改革委員会と財政部は8日、設備更新や消費財の買い替えを促す「以旧換新」政策について、2025年に実施範囲を拡大すると表明した。また、指数は依然として約2カ月半ぶりの安値水準で推移していただけに、値ごろ感も着目されている。米長期金利の上昇や、米国の対中圧力強化などを不安視し、指数は安く推移していたが、引けにかけてプラスに転じている。(亜州リサーチ編集部)


銀行株が上げを主導。重慶農村商業銀行(601077/SH)が2.9%高、中国建設銀行(601939/SH)が2.2%高、成都銀行(601838/SH)が1.5%高、中国工商銀行(601398/SH)が1.0%高で引けた。


ハイテク株の一角も物色される。半導体製造装置の瑞芯微(603893/SH)がストップ(10.0%)高、フラッシュメモリー中国大手の北京兆易創新科技(603986/SH)が9.0%高、金融機関向けセキュリティーソフトの深セン市金証科技(600446/SH)が7.2%高、ディスプレー基幹部品の彩虹顕示器件(600707/SH)が3.6%高で取引を終えている。「AI(人工知能)ブームは2025年も拡大する」との見方が引き続き支えとなった。半導体の対中輸出規制など、ハイテク分野で米国の圧力が高まる中、当局は産業支援策を強化するとの思惑も広がっている。公益株、食品・酒造株、通信株なども買われた。


半面、自動車株は安い。力帆科技(601777/SH)が4.6%、上海汽車集団(600104/SH)が3.8%、東風汽車(600006/SH)が2.3%、広州汽車集団(601238/SH)が1.8%ずつ下落した。素材株、医薬株、不動産株、証券株、インフラ関連株も売られている。


一方、外貨建てB株相場は、上海B株指数が2.51ポイント(0.96%)安の259.62ポイント、深センB株指数が10.09ポイント(0.84%)安の1186.84ポイントで終了した。

亜州リサーチ(株)《CS》

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