29日の中国本土市場概況:上海総合0.9%高で反発、科創板は2.4%上昇
2024年11月29日 16:45
*16:45JST 29日の中国本土市場概況:上海総合0.9%高で反発、科創板は2.4%上昇
29日の中国本土市場は、主要指標の上海総合指数が前日比30.76ポイント(0.93%)高の3326.46ポイントと反発した。
人民元安進行の一服が好感される流れ。中国人民銀行(中央銀行)は29日朝方、人民元レートの対米ドル基準値を前日に続き元高方向に設定した。29日の外国為替市場では、人民元が11月中旬の水準まで上昇している。追加経済対策の期待感も持続。12月開催予定の「中央経済工作会議」に関し、政府顧問は2025年の経済成長目標について「5%確保」とすることを提案する方針――などと先ごろ報じられる中、当局は目標達成のため、金融・財政政策を強化するとの見方が広がっている。ただ、上値は限定的。指標発表が気がかりだ。中国ではあす30日に11月の中国製造業PMI(国家統計局などが集計)と非製造業PMI、12月2日に民間集計の財新・中国製造業PMI、4日に財新・中国サービス業PMIが4日に発表される。(亜州リサーチ編集部)
業種別では、ハイテク関連の上げが目立つ。半導体材料の有研新材(600206/SH)や液晶パネルメーカーの南京中電熊猫信息産業集団(600775/SH)、電子機器メーカーの方正科技集団(600601/SH)などがそろってストップ(10.0%)高、インターネット・セキュリティーの三六零安全科技(601360/SH)が5.4%高、フィンテック大手の恒生電子(600570/SH)が4.4%高、スーパーコンピューター世界大手の曙光信息産業(603019/SH)が3.7%高で引けた。新興ハイテク株も急伸。ハイテク・スタートアップ企業向け市場「科創板」では、主要50銘柄で構成される「上証科創板50成分指数(Star50)」が2.4%上昇し、主要指数をアウトパフォームした。
医薬株もしっかり。馬応竜薬業(600993/SH)が4.3%、北京同仁堂(600085/SH)が3.5%、山東魯抗医薬(600789/SH)が2.7%、華潤双鶴薬業(600062/SH)が2.2%、健康元薬業集団(600380/SH)が2.1%ずつ上昇した。
消費関連株も物色される。スーパーの永輝超市(601933/SH)がストップ(10.0%)高、衣料品の海瀾之家(600398/SH)が5.9%高、パン・菓子の桃李麺包(603866/SH)が5.2%高、自動車の安徽江淮汽車集団(600418/SH)が4.2%高、酒造の青島ビール(600600/SH)が3.8%高で取引を終えた。軍事関連株、インフラ建設株、不動産株、保険・証券株なども買われている。
外貨建てB株相場は、上海B株指数が1.83ポイント(0.67%)高の276.78ポイント、深センB株指数が13.04ポイント(1.09%)高の1211.04ポイントで終了した。
亜州リサーチ(株)《CS》