NANO MRNA 通期予想は修正され売上高は期初予想比111%アップ、赤字幅は縮小へ
2024年11月19日 10:45
*10:45JST NANO MRNA---通期予想は修正され売上高は期初予想比111%アップ、赤字幅は縮小へ
NANO MRNA<a href="https://web.fisco.jp/platform/companies/0457100?fm=mj" target="_blank" rel="noopener noreferrer"><4571></a>は14日、2025年3月期第2四半期(24年4月-9月)連結決算を発表した。売上高が前年同期比91.5%減の0.07億円、営業損失が3.73億円(同5.18億円の損失)、経常損失が3.82億円(同4.71億円の損失)、親会社株主に帰属する中間純損失が5.18億円(同4.77億円の損失)となった。
mRNA医薬パイプラインについて、変形性膝関節症を対象としたRUNX1 mRNAの医師主導治験開始の準備を進めている。また、花王株式会社との共同研究開発プロジェクトが進んでおり、アレルギー疾患分野における免疫寛容ワクチンについて複数のプロジェクトが立ち上がっている。さらに、2024年10月に皮膚領域に関する新しい取り組みを開始することについて合意し、新規事業の可能性について検討を開始している。 組織再生領域では、2024年8月、千寿製薬株式会社と眼科領域でのmRNA医薬開発の治療標的分子および疾患の選定に至り、共同研究を開始した。また、自社研究から皮膚のアンチエイジングに関するmRNAの開発候補の同定に至り、候補品の最適化を開始した。
mRNA医薬以外のパイプラインについて、同社独自のオリゴ核酸DDS技術であるYBCポリマーを用いた抗がん剤パイプラインの開発を進めている。脳腫瘍の中でも悪性度の高い膠芽腫を対象としたTUG1 ASO(アンチセンスオリゴ核酸)は、医師主導治験が2024年2月から開始されており、予想以上に患者登録が進んでいることが発表されている。
一方で、事業推進の新たなエンジンとして、顧客からのニーズに応える形で、mRNA医薬品の創製に関する受託研究型ビジネスを立ち上げ、顧客が保有するmRNA医薬品候補の研究開発支援を開始し、既に1件の受注に成功している。また、感染症予防ワクチンについては国立研究開発法人日本医療研究開発機構(AMED)プロジェクトおよび受託試験で取り組む。
今後も、医師主導治験が進捗しているTUG1 ASO、治験開始準備が進んでいるRUNX1 mRNAを中心に導出活動を進めるとともに、mRNA創薬のパイプライン拡充を進めるとしている。
2025年3月期通期の連結業績予想について、同日、業績予想の修正を発表した。売上高が前期比19.9%減(前回予想比111.1%増)の1.08億円、営業損失が8.93億円(前回予想は12.42億円の損失)、経常損失が8.56億円(同11.92億円の損失)、親会社株主に帰属する当期純損失が9.94億円(同12.06億円の損失)としている。《AK》