AHCグループ:大学発ベンチャーを子会社化、福祉分野で生成AIを活用
2024年11月15日 16:11
*16:11JST AHCグループ:大学発ベンチャーを子会社化、福祉分野で生成AIを活用
障害福祉事業(放課後等デイサービス、就労継続支援B型、共同生活援助事業所の運営等)、介護事業(通所介護事業所の運営等)、外食事業等を展開するAHCグループ<a href="https://web.fisco.jp/platform/companies/0708300?fm=mj" target="_blank" rel="noopener noreferrer"><7083></a>は11月15日、株式会社パパゲーノ(以下パパゲーノ)の完全子会社化を発表した。株式譲渡日は12月1日。
パパゲーノは、精神障害に関するリカバリー(自分らしい生き方の追求)を広める「神奈川県立保健福祉大学発ベンチャー」に認定された企業。障害福祉やメンタルヘルスに対する最適解を研究と社会実装の両面から支援できる強みを持ち、「精神障害」「発達障害」のある利用者の可能性を見いだし、自分らしく生きることを支援する一方で、福祉分野に特化した生成AI(ChatGPT)等の先端技術を活用して、福祉事業所における職員の業務効率化を支援(「AI支援さん」)しており、これらを実現した就労継続支援B型事業所も運営している。AHCグループとパパゲーノは2024 年6月に資本業務提携を締結しており、AHCグループの就労継続支援B型事業所にて、IT系の作業受注や「AI支援さん」による職員の業務効率化など、DX推進の取り組みを導入してきた。その取り組みが一定の成果をあげていることから、パパゲーノを完全子会社化することとなった。
パパゲーノの2024年2月期業績は、売上高が前期比2.2倍の39,179千円、営業損失が4,234千円(前期は3,050千円の黒字)。新規事業所の開設に伴う費用及び立ち上がりまでの運営費用が生じたことで赤字となっているが、大幅な増収を達成している。純資産は3,719千円であり、取得価格(概算値)は116,800千円(アドバイザリー費用等1,650千円含む)。将来的には、「パパゲーノ(型)」ブランドの就労継続支援B型事業所を首都圏に5~10事業所展開する予定となる。1事業所当たりの月間売上高は、立ち上がり後で400万円~500万円(年間4,800万円~6,000万円)、営業利益率で約20%が想定されている。
なお、同社の2024年11月期の業績予想は、売上高で6,236百万円、営業利益で151百万円となっている。のれん償却を考慮しても、売上高および利益に与えるインパクトは大きいものが想定される。《NH》