Japan Eyewear Holdings:国内発の競合が存在しないラグジュアリー・アイウェア販売で高成長続く

2024年11月13日 11:06

*11:06JST Japan Eyewear Holdings:国内発の競合が存在しないラグジュアリー・アイウェア販売で高成長続く
Japan Eyewear Holdings <a href="https://web.fisco.jp/platform/companies/0588900?fm=mj" target="_blank" rel="noopener noreferrer"><5889></a>は、世界の眼鏡三大産地ともいわれる福井県鯖江市の熟練したクラフトマンシップにより自社で企画・デザインする高品質のアイウェアを製造し、ブランドの世界観を表現した独自の店舗を中心に販売している。

鯖江市に自社工場を構える「金子眼鏡グループ」と品質にこだわるアイウェアブランド「フォーナインズ」が2021年にタッグを組み、世界トップクラスのラグジュアリー眼鏡ブランドとしての地位を確立することを目指している。金子眼鏡の自社工場を3拠点(合計で年間約10万本を製造)展開しており、2024年中に新工場を竣工予定。連結売上のうち、約6割を金子眼鏡グループ、約4割をフォーナインズグループが占めている。金子眼鏡直営店舗は2024年10月末時点で国内84店舗、フランス2店舗、中国3店舗で、売上収益のうち約90%が店舗売上となる。一方、フォーナインズ直営店舗は国内15店舗、シンガポール1店舗で、店舗売上と卸売が約50%ずつとなる。また、一式単価(フレーム及びレンズの購入単価合計)は金子眼鏡約76,000円、フォーナインズ約81,000円となるラグジュアリー・アイウェアを追求している。

2025年1月期第2四半期累計の売上収益は前年同期比29.6%増の8,300百万円、営業利益は同53.5%増の2,754百万円で着地した。国内個人消費の回復やインバウンド需要の拡大により、店舗販売が引き続き堅調に推移。インバウンド売上は約16億円を達成しており、第2四半期3か月間の店舗売上に占める割合は26.8%となった。中国からの訪日者は2020年と比べると依然として回復途上となっており、需要が戻るとインバウンド売上収益の更なる向上が期待されている。また、ブランド力を背景とした継続的な価格改定も実施した。両ブランド計6店舗の国内新規出店実施(うち2店舗は既存店の好立地へ移転)。通期の売上収益は前期比10.6%増の14,960百万円、営業利益は同16.2%増の4,300百万円を見込む。

同社は日本発のラグジュアリーアイウェアカンパニーとして競合が存在しないなか、強力なブランド力を活かして成長を続けている。ブランドを発信できる都心の一等地の路面店・百貨店及び商業施設を中心に、出店優良立地へ洗練された店舗デザインを通じて出店することで高い集客力と高級感のあるブランドイメージを醸成しており、広告宣伝費をかけずとも集客に成功している。今後は、両ブランド合計で年間5~10店舗程度の着実な新規出店を継続する想定だが、出店立地を厳選しながら両ブランドともに安定的な出店の継続を目指している。また、卸売比率が高いフォーナインズは、収益性がより高い店舗売上の拡大を進め収益性改善を図っていく。現状、両ブランド共に価格改定を実施しても客数に影響は出ていないようで、一式単価の継続的な向上を通じて既存店成長を実現させていく。さらに、訪日外国人数の回復に伴うインバウンド需要の取り込みに加えて、海外における店舗展開やパートナーシップの加速による更なる成長ポテンシャルも秘めている。高級志向の海外顧客に対して日本・鯖江発のアイウェアブランドを訴求し、成長著しいグレーター・チャイナ及びその他アジアでの出店を検討していくようだ。そのほか、安定した配当を継続して実施していくことを基本方針としており、年間配当性向40%を目安として配当を実施する方針。潤沢に産み出されるキャッシュを原資として、株主還元と借入金返済、成長投資を適切なバランスで実施していく。ブランド力を背景とした継続的な既存店成長が期待できる同社の今後の動向は注目が集まりそうだ。《NH》

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