6日の香港市場概況:ハンセン2.2%安で4日ぶり反落、トランプ政権に警戒感

2024年11月6日 18:00

*18:00JST 6日の香港市場概況:ハンセン2.2%安で4日ぶり反落、トランプ政権に警戒感
6日の香港市場は、主要82銘柄で構成されるハンセン指数が前日比468.59ポイント(2.23%)安の20538.38ポイント、本土企業株で構成される中国本土株指数(旧H株指数)が193.15ポイント(2.56%)安の7363.47ポイントと4日ぶりに反落した。売買代金は2168億1770万香港ドルに拡大している(5日は1699億1010万香港ドル)。


投資家の慎重スタンスが強まる流れ。米大統領選の結果が気がかりだ。開票が始まった大統領選では、激戦州のうち、ジョージア州やノースカロライナ州などで野党・共和党候補のトランプ前大統領が勝利したと伝わった。トランプ政権誕生により、米国が対中圧力を強化するとの不安もくすぶっている。また、米10年債利回りは急上昇し、7月上旬の高水準で推移。香港は金融政策で米国に追随するため、域内金利の上昇も警戒された。(亜州リサーチ編集部)


ハンセン指数の構成銘柄では、中国ニット衣料最大手の申洲国際集団HD(2313/HK)が5.6%安、太陽光発電(PV)用ガラス基板メーカーの信義光能HD(968/HK)が5.4%安、パソコン(PC)最大手の聯想集団(992/HK)が4.6%安と下げが目立った。申洲国際など米向けにも製品を輸出する企業に関しては、トランプ候補が以前、「大統領選に勝利したら中国からの輸入品に一律60%超の関税をかける」と発言したことが売り材料として蒸し返されている。


中国保険セクターも安い。新華人寿保険(1336/HK)が4.6%、中国人寿保険(2628/HK)が4.0%、中国太平洋保険集団(2601/HK)が3.9%、中国平安保険(2318/HK)が3.1%ずつ下落した。


自動車セクターもさえない。蔚来集団(9866/HK)が3.9%安、比亜迪(1211/HK)が3.8%安、吉利汽車HD(175/HK)が2.9%安、長城汽車(2333/HK)が2.5%安で取引を終えた。


半面、医薬品開発受託機関(CRO)など創薬支援関連はしっかり。来凱医薬(2105/HK)が5.9%、薬明合聯生物技術(2268/HK)が4.3%、無錫薬明康徳新薬開発(2359/HK)が2.6%、康龍化成(北京)新薬技術(3759/HK)が1.2%ずつに上昇している。


一方、本土市場は3日ぶり反落。主要指標の上海総合指数は、前日比0.09%安の3383.81ポイントで取引を終了した。銀行・保険株が安い。石炭株、公益株、食品・酒造株、医薬株、海運株なども売られた。半面、不動産株は高い。証券株、ハイテク株、素材株、インフラ関連株も買われた。

亜州リサーチ(株)《CS》

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