米中は惨敗した石破首相の非辞任表明をどう見ているか?(2)【中国問題グローバル研究所】

2024年11月5日 10:44

*10:44JST 米中は惨敗した石破首相の非辞任表明をどう見ているか?(2)【中国問題グローバル研究所】
◇以下、中国問題グローバル研究所のホームページ(※1)でも配信している「(1)【中国問題グローバル研究所】」の続きとなる。


◆国民民主の玉木代表には「石破氏を降ろすなら国会で協力する」と言って欲しかった
玉木代表は各党と等距離を保ち、予算案・法案によっては自民党に協力するとしている。おまけに国民民主が首相指名選挙で1回目だけでなく2回目の決選投票においても自党の代表の名前を書くということは、それだけ無効票を増やして石破氏に有利に働くことになるのは明らかだろう。

11月2日のデイリーは<「国民民主は裏自民党に」 首班指名決選投票の選択による可能性 選挙コンサルが指摘「2回目が無効票になれば」>(※2)と書き、国民民主を「裏自民」と称している。

そこまでは言わないにしても、玉木代表にはせめて「石破氏を降ろすなら、自民党との国会における部分協力はしてもいい」と言って欲しかった。

国民民主は野党として、現在の自民党の政治不信を批判してきたはずだ。

石破首相は安倍元総理にも「辞任しろ」と迫ったのだから、今般の選挙で責任を取って辞任しないのはおかしい。特に「総理になっても、せめて予算委員会を開催してからでないと解散はしない」とあれだけ総裁選で言っておきながら、総理になった瞬間、正確に言えば総理になる前日に、「いきなり解散」を言い始めた石破首相は、それだけでも信用ができない人間性を持っており、そのような人物に日本の運命を託したくはない。

そういう正義感を、玉木氏には持っていて欲しかった。

今からでも遅くはないので、そのように迫るだけの豪胆さを持てば、もっと人気が上がるだろう。

筆者は何度も、政治評論家(故)鈴木棟一氏が主宰していた「永田町社稷(しゃしょく)会」で講演をしたことがあるが、そのたびに玉木氏も会場におられて、講演が終わると挨拶に来られて話を交わしたものだ。非常に低姿勢でざっくばらん。感じのいい人だった。鈴木棟一氏も「ね!彼、悪くなよね」と二人のいつもの会話の中でも話題になったことがある。「応援してあげようか」と、まだ無名の玉木氏に好感を抱いていたものだ。

このたびの選挙で躍進したのは祝賀したいが、しかし、政治改革をしないままの自民党を維持させる方向には動いてほしくない。

別に野田代表が良いというわけではなく、このたびの一連の動き方をした石破氏を寛大に扱うとすれば、自民党はさらに小汚く動いて腐敗するだろうし、日本国民にさらなる不幸をもたらすだろうと憂うのである。

選挙の結果は「民意」だ。

「民意」よりも「党利」を優先しないようにしてほしい。

日本の国家としての発言力・外交力を弱体化させれば、最終的に日本の権益を損ねるという、大所高所からの視点が持てるような党に育ってほしいと望む。

この論考はYahoo!ニュース エキスパート(※3)より転載しました。


衆議院選挙で惨敗した石破首相(写真:代表撮影/ロイター/アフロ)

(※1)https://grici.or.jp/
(※2)https://news.yahoo.co.jp/articles/7a72df75ad6db808af092a703304280ca2ee4cb5
(※3)https://news.yahoo.co.jp/expert/articles/086541d745f9f65623135803a1bedc1c27e32af3《CS》

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