キットアライブ Research Memo(5):業務効率化による上方修正を売上高・利益ともに上回る(1)
2024年10月30日 14:05
*14:05JST キットアライブ Research Memo(5):業務効率化による上方修正を売上高・利益ともに上回る(1)
■キットアライブ<a href="https://web.fisco.jp/platform/companies/0503900?fm=mj" target="_blank" rel="noopener noreferrer"><5039></a>の業績動向
1. 2023年12月期の業績概要
2023年12月期は、売上高が前期比15.6%増の816百万円、営業利益が同7.5%増の197百万円、経常利益が同14.0%増の202百万円、当期純利益が同15.2%増の147百万円となった。ITエンジニア採用環境の激化により売上高の予実進捗率は90.1%にとどまったものの、営業利益以下の各段階利益は、過去最高益を記録した。
日本のパブリッククラウドサービス市場は今後も成長が続くと見込まれている。市場の拡大とともに、同社サービスの需要も増加し、全国的に取引実績を拡大している。同社は札幌を拠点にSalesforce導入支援及び製品開発支援を展開し、システム開発の全工程を一気通貫で提供している。これにより顧客のビジネスを理解し継続的にシステム拡張を支援するほか、新たな技術トレンドの情報提供にも対応している。その結果、北海道内外からの案件が増加し、2023年12月期末までに18都道府県で顧客を獲得している。
(1) 売上総利益の推移
同社の売上総利益は、2020年12月期から2023年12月期にかけて着実に増加している。2020年12月期の194百万円から、2023年12月期には401百万円となった。売上総利益率も同様に、2020年12月期の40.7%から、2022年12月期と2023年12月期には49.2%に上昇し、高水準を維持している。同社の継続的な売上総利益の増加と利益率の向上は、戦略的な営業活動や市場における競争力の向上を反映しており、今後のさらなる成長が期待される。
(2) 売上高・経常損益の推移
同社の売上高と経常利益は、2018年12月期から2023年12月期にかけて一貫した成長を遂げている。2018年12月期には売上高が234百万円で経常損失が5百万円だったが、2019年12月期には売上高が374百万円に増加し、経常利益は69百万円と黒字に転換した。さらに、2020年12月期以降は成長トレンドが続き、2023年12月期には売上高が816百万円、経常利益が202百万円となった。
この一貫した成長は、同社の市場戦略や効率的な運営が奏功していることを示している。特に、コスト管理や高付加価値商品の提供が成功していることがうかがえる。全体として、同社は売上高と経常利益の両面で堅実な成長を続けており、今後もこのトレンドを維持することが期待される。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 中山博詞)《HN》