23日の中国本土市場概況:上海総合0.5%高で4日続伸、消費関連しっかり

2024年10月23日 16:57

*16:57JST 23日の中国本土市場概況:上海総合0.5%高で4日続伸、消費関連しっかり
23日の中国本土市場は、主要指標の上海総合指数が前日比16.94ポイント(0.52%)高の3302.80ポイントと4日続伸した。


株式市場の支援策が引き続き材料視される流れ。中国人民銀行(中央銀行)は先ごろ、上場企業の自社株買い、大株主による上場企業株の買い増しを支援する再融資制度を創設した。ほか、証券会社、ファンド、保険会社が株式を購入するため、人民銀から流動性を引き出せるようにするスワップ制度「SFISF」を正式始動している。また、政府系シンクタンク、中国社会科学院の金融研究所が22日、総額2兆人民元(約42兆6000億円)規模の「株価安定化基金」設立を提言したことも材料視された。


ただ、上値は限定的。中国景気の先行き不安がくすぶっている。国際通貨基金(IMF)は22日に発表した最新の世界経済見通しで、中国の2024年経済成長率予測を前回の5.0%から4.8%に0.2ポイント引き下げた。そのほか、中東地域の地政学リスクや、対米ドルの人民元安なども懸念されている。(亜州リサーチ編集部)


業種別では、消費関連の上げが目立つ。家電の四川長虹電器(600839/SH)がストップ(10.0%)高、スーパーの永輝超市(601933/SH)が8.2%高、自動車の長城汽車(601633/SH)が3.4%高、酒造の貴州茅台酒(600519/SH)が1.6%高で引けた。


軍事関連株も物色される。軍用電子機器の中国海防(600764/SH)と航空製品の中国航発航空科技(600391/SH)がそろってストップ(10.0%)高、航空宇宙製品の江西洪都航空工(600316/SH)が6.4%高、航空用エンジンメーカーの中航動力(600893/SH)が4.6%高で取引を終えた。インフラ関連株、素材株、公益株、銀行・保険株なども買われている。


半面、医薬株はさえない。人福医薬集団(600079/SH)が2.7%、江蘇呉中実業(600200/SH)が2.0%、健民薬業集団(600976/SH)が1.8%、浙江医薬(600216/SH)が1.2%ずつ下落した。エネルギー株、不動産株、メディア関連株、ハイテク株も売られている。


外貨建てB株相場は、上海B株指数が1.93ポイント(0.71%)高の275.02ポイント、深センB株指数が0.03ポイント(0.00%)安の1253.39ポイントで終了した。

亜州リサーチ(株)《CS》

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