アイデミーはクニミネ工業と品質保証業務の効率化に関する共同研究を日本粘土学会で発表
2024年10月1日 17:04
■メチレンブルー吸着量測定での終点判別の自動化に向けた画像判定モデル構築
アイデミー<5577>(東証グロース)と、ベントナイト事業やクレイサイエンス事業を展開するクニミネ工業<5388>(東証スタンダード)は、共同研究「メチレンブルー(※1)吸着量測定における終点判別の自動化に向けた画像判定モデル構築」について、2024年9月4日~5日に、日本粘土学会(※2)が主催する第67回粘土科学討論会(※3)でポスター発表を行った。
■目視判定の過程を画像解析モデルに置き換える
クニミネ工業では、ベントナイト(※4)の中の有効成分モンモリロナイトの含有量を調べるためにメチレンブルー吸着量測定を実施している。その測定方法は目視判定であるため、複数人による判定結果の平準化と作業効率性が長年課題としてあげられてきた。この目視判定の過程をカメラを利用した画像解析モデルに置き換えることで解決を目指すべく、アイデミーとの共同プロジェクトを立ち上げるにいたっている。
クニミネ工業は従来より、DX人材育成に注力しており、その一環で2021年より2年間アイデミーの提供するオンラインDXラーニング「Aidemy Business」でAIやDXへの知見を深めてきた。同プロジェクトの実施にあたっては、「Aidemy Business」で学習を進めたクニミネ工業社員とプロジェクト伴走型支援「Modeloy」を展開するアイデミー社員が一丸となって取り組んだとしている。
■基準となる検査者とほぼ同等の判定結果を得ることに成功
目視判定については、現場の熟練の検査員の実演を踏まえ、どのような観点で判定を行っているか詳細にヒアリングを実施。その実務のポイントを解析モデルに反映させることで基準となる検査者とほぼ同等の判定結果を得ることに成功した。現在は、画像解析モデルを複数工場で使用できるようにクラウドを利用し、各工場で検査アプリの有用性について現場検証を開始している。
※1:色素の1種。染色や酸化還元指示薬として用いられることが多い。 ※2:一般社団法人 日本粘土学会 ※3:第67回粘土科学討論会 ※4:粘土鉱物であるモンモリロナイトを主成分とする岩石。工業、建設業で幅広く利用されている。 (情報提供:日本インタビュ新聞社・株式投資情報編集部)