エージェント・インシュアランス・グループ Research Memo(2):損害保険を事業の柱とする保険代理店大手企業
2024年9月20日 12:02
*12:02JST エージェント・インシュアランス・グループ Research Memo(2):損害保険を事業の柱とする保険代理店大手企業
■会社概要
1. 会社概要
エージェント・インシュアランス・グループ<a href="https://web.fisco.jp/platform/companies/0583600?fm=mj" target="_blank" rel="noopener noreferrer"><5836></a>は、個人及び法人向けに保険代理店業を手掛ける。損害保険を主力に生命保険も取り扱い、保険契約の取り継ぎからアフターフォロー(保全業務)までをワンストップで提供している。同社は、後継者不足などから存続が困難である保険代理店及び保険募集人を「パートナー社員」もしくは「勤務型代理店」として受け入れる「保険代理店支援プラットフォーム」を提供している。2024年8月14日現在、同社は49社(損害保険会社15社、生命保険会社32社、少額短期保険会社2社)の保険会社と保険代理店契約を締結している。
2. 沿革
同社は1996年2月、現 代表取締役社長である一戸敏(いちのへさとし)氏が個人代理店として創業したことに始まる。当時は大規模な金融制度改革(金融ビッグバン)が始まり、金融業界が大きな盛り上がりを見せており、マイナスを補填する機能とお金を増やす機能の両面を持つ唯一の金融商品である「保険」に新しい価値を創造するチャンスがあると考え創業した。2018年1月には住友生命保険(相)と資本提携し、同社の持分法適用会社となった(住友生命保険は34.07%(2024年6月30日時点)を保有する最大株主)。また、2020年3月には東京海上日動火災保険(株)と資本提携した(東京海上日動火災保険は8.44%(同)を保有)。2022年12月に名古屋証券取引所メイン市場へ株式上場を果たし、全国への拠点開設及び海外進出により事業を拡大している。2024年4月にSBIホールディングス傘下で生命保険をメインに手掛ける総合保険代理店のファイナンシャル・ジャパンの全株式を取得し完全子会社化。これにより既存の損害保険事業、海外保険ブローカーに生命保険事業を加え、3つの主軸を持つ企業グループを形成することとなった。
3. 経営陣
創業者で現 代表取締役社長である一戸氏(1968年2月生まれ)は、明治大学商学部を中退後、会計事務所での5年間の勤務経験を経て、1997年に(株)エージェント(創業当時は(有)サンインシュアランスデザイン)を設立し、保険業界に転身した。保険営業経験が全くないなか、1年間で「東京海上日動コンベンション表彰制度」に入賞、その後、当時史上最年少、最速で「スーパーエクセレント代理店」に到達するなど、数々の営業成績を有する。取締役は創業者である一戸氏と、東京海上火災保険出身で2022年4月に同社取締役会長へ就任した唐津敏徳氏の2名のほか、社外取締役で構成されている。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 永岡宏樹)《HN》