13日の香港市場概況:ハンセン0.8%高で続伸、金相場最高値で紫金鉱3.9%上昇
2024年9月13日 18:00
*18:00JST 13日の香港市場概況:ハンセン0.8%高で続伸、金相場最高値で紫金鉱3.9%上昇
13日の香港市場は、主要82銘柄で構成されるハンセン指数が前日比128.70ポイント(0.75%)高の17369.09ポイント、本土企業株で構成される中国本土株指数(旧H株指数)が53.99ポイント(0.90%)高の6071.52ポイントと続伸した。売買代金は888億7960万香港ドルにとどまり、低水準が続いている(12日は916億8010万香港ドル)。
米株高が好感される流れ。昨夜の米株市場では、米経済のソフトランディング(軟着陸)期待が続く中、主要指数が軒並み上昇した。中国経済対策の期待感も強まる。外資ブローカーや経済団体などが中国経済の先行き不安を相次ぎ指摘するなか、習近平・総書記(国家主席)は12日、政府関係部局に対し、今年のGDP成長目標「5.0%前後」の達成に向けて努力するよう命じた。また、外電は12日、「中国当局は早ければ9月中にも、既存住宅ローンの金利を引き下げるもよう」などと報じている。ただ、上値は限定的。週末に公表される8月の中国経済統計(14日に8月の小売売上高や鉱工業生産など、15日までに金融)が気がかり材料だ。(亜州リサーチ編集部)
ハンセン指数の構成銘柄では、産金で中国最大手の紫金鉱業集団(2899/HK)が3.9%高、バイオ製薬・中医薬メーカーの中国生物製薬(1177/HK)と江蘇省拠点の翰森製薬集団(3692/HK)がそろって3.5%高と上げが目立った。
セクター別では、産金や石油など資源関連が高い。上記した紫金鉱のほか、山東黄金鉱業(1787/HK)が5.7%、招金鉱業(1818/HK)が3.6%、中国石油化工(386/HK)が2.1%、中国海洋石油(883/HK)が1.8%ずつ上昇した。商品市況高が追い風。12日のニューヨーク金先物は3週ぶりに史上最高値を更新し、13日も高く推移している。WTI原油先物も続伸した。
中国不動産セクターもしっかり。中国奥園集団(3883/HK)が4.8%高、龍湖集団HD(960/HK)が3.0%高、建発国際投資集団(1908/HK)が1.9%高、中国海外宏洋集団(81/HK)が1.4%高で引けた。
中国の銀行セクターも物色される。中国郵政儲蓄銀行(1658/HK)が2.3%高、招商銀行(3968/HK)が2.2%高、中国工商銀行(1398/HK)がと中国建設銀行(939/HK)がそろって1.7%高で取引を終えた。
半面、太陽光発電の関連銘柄は安い。協キン科技HD(3800/HK)が4.5%、福莱特玻璃集団(6865/HK)が3.1%、信義能源HD(3868/HK)が2.8%、信義光能HD(968/HK)が1.0%ずつ下落した。
一方、本土市場は3日続落。主要指標の上海総合指数は、前日比0.48%安の2704.09ポイントで取引を終了した。消費関連株が安い。医薬株、ハイテク株、インフラ関連株、素材株、エネルギー株、銀行株なども売られた。半面、不動産株は高い。公益株、保険・証券株、海運株も買われた。
亜州リサーチ(株)《CS》