名鉄・布袋駅高架下、旧駅舎模した木造商業施設が10月開業へ 第1期は7店登場
2024年9月12日 10:07
名古屋鉄道は、愛知県江南市の犬山線布袋駅高架下(江南市布袋町)で、木造の商業施設「MOKU KICHI(モクキチ)」を10月23日に開業する。名鉄で最古だった大正時代建築の布袋駅旧駅舎を模したデザインで、木の温もりを感じられる施設を地域の交流拠点とするのが狙い。第1期開業で7店が登場を予定している。
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施設は木造平屋建て約1,100平方メートル。布袋駅改札口の東側、駅前ロータリーに面した高架下に整備している。林業活性化を通じて環境保護や地域価値の向上を目指す愛知県の「木の香る都市づくり事業」に採択され、愛知県で産出された認証材を構造部分など各所に使用している。
2010年に解体された旧駅舎は、大正時代の1912年に建てられた木造のハイカラな擬洋風建築。洋風の車寄せアーチと瓦ぶき屋根の対照的な組み合わせが瀟洒な雰囲気を出していた。解体当時、名鉄の駅舎としては最古で、文化的な価値が高いとして保存運動が起きた。その結果、江南市が名鉄と交渉して一部を保存することになり、車寄せアーチなどが新施設に移設されている。
第1期開業で出店するのは、定食・居酒屋の「小多福」、コンビニエンスストアの「ファミリーマート」、洋菓子の「kunneko」、焼き芋・スイーツの「えんむすび」、フレッシュジュースの「123」、無人カフェの「セルフカフェ」、ドーナツの「ハピまる」。施設内は歩行者の回遊性を高めるため、デッキを設置して人が集まる共用部分を設けた。
布袋駅はその前後約1.4キロの犬山線が2009年から高架化工事に入り、2020年までにすべて完成した。これにより、市内にあった計6カ所の踏切が解消されたほか、市街地側の西側からしか構内に入れなかった布袋駅に尾北高校や布袋中学校がある東側から入ることができるようになり、利便性が向上している。(記事:高田泰・記事一覧を見る)