酒井重 Research Memo(4):2025年3月期第1四半期は前年同期比18.5%の営業減益
2024年9月11日 11:34
*11:34JST 酒井重 Research Memo(4):2025年3月期第1四半期は前年同期比18.5%の営業減益
■酒井重工業<a href="https://web.fisco.jp/platform/companies/0635800?fm=mj" target="_blank" rel="noopener noreferrer"><6358></a>の業績動向
1. 2025年3月期第1四半期の業績概要
2025年3月期第1四半期の連結業績は、売上高が6,706百万円(前年同期比10.9%減)、営業利益が449百万円(同18.5%減)、経常利益が503百万円(同27.2%減)、親会社株主に帰属する四半期純利益が690百万円(同46.3%増)となった。親会社株主に帰属する四半期純利益が増益となったのは、投資有価証券売却益を特別利益(288百万円)として計上したことによる。おおむね期初想定された結果ではあるものの、前年同期比では営業減益での着地となった。地域区分別売上高は、その他を除く主要地域で減収となったが、これもほぼ見込みどおりであった。
売上総利益率は、価格改定効果や輸送費の落ち着き、円安などにより30.2%(前年同期は26.9%)と前年同期比3.3ポイント改善したが、減収により売上総利益額は前年同期比で横ばいだった。一方で販管費が増加(同7.0%増)したことから、営業利益は減益となった。
2. 地域区分別の動向
地域区分別売上高では、国内は国土強靭化加速化対策を背景に市場環境は堅調であったが、度重なる価格改定や建設業界における残業規制などから主要顧客である建機レンタル会社の設備投資が足踏み傾向となり、前年同期比10.8%減の2,497百万円となった。海外は同11.0%減の4,209百万円となった。北米ではインフラ投資法を背景とした道路建設投資の拡大により最終需要は堅調であったが、主要ディーラーの在庫調整により売上高は同4.3%減の2,203百万円となった。減収ではあったが、収益構造改革に加え、円安効果もあり、増益となった。一方でアジア向けは、インドネシアで大統領選挙等の影響もあり需要が低迷、さらにASEAN市場(主にタイ、ベトナム)でも需要が減速したことから同21.1%減の1,650百万円となった。その他市場向けは、大洋州市場が堅調に推移するとともにアフリカ向けODA案件が加わり、同5.3%増の355百万円となった。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 寺島 昇)《HN》