三井不動産、そごう川口店跡のリニューアルに着工 2025年春に商業施設開業へ
2024年8月23日 09:23
三井不動産は、埼玉県川口市のJR川口駅前にあるそごう川口店跡(川口市栄町)のリニューアル工事に着手した。そごう川口店の特徴だった大時計や大理石を残したまま、商業施設に生まれ変える計画で、生鮮食品や衣料、化粧品、生活必需品を扱う物販店、飲食店など約100店を集めて2025年春の開業を目指している。
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そごう川口店跡は、鉄骨鉄筋コンクリート一部鉄筋コンクリート地下2階、地上11階建て延べ約6万9,000平方メートル。川口駅東口にあり、川口駅からペデストリアンデッキで接続されている。新商業施設への出店店舗やフロア構成などは明らかにされていないが、店舗面積は約2万2,000平方メートルを予定している。
そごう川口店は1991年、川口駅東口に完成した第3工区再開発ビルに核店舗として出店した。当時のそごうの地域子会社である「川口そごう」が運営する百貨店だったが、2002年の民事再生法申請で直営のそごう川口店になり、2009年に西武百貨店、そごう、ミレニアムリテイリングの合併でそごう・西武に引き継がれている。
コロナ禍前の2020年2月期決算では153億円の年商があり、郊外型百貨店としては健闘していたが、不採算店整理の一環で2021年2月に閉店した。三井不動産は2023年9月、そごう・西武の持ち分を取得し、川口市と川口駅周辺のまちづくりに関する連携協定を締結、駅前のにぎわいを創出する商業施設として再出発する方針を示していた。
JR川口駅は2023年の1日平均乗車人員が約7万4,000人で、埼玉県内ではさいたま市の大宮駅、浦和駅に次ぐ。駅周辺には商業施設と川口市役所駅前行政センター、市中央図書館などが入る複合商業施設の「キュポ・ラ」、商業施設の「アリオ川口」、「かわぐちキャスティ」、「ミエルかわぐち」などが集積している。(記事:高田泰・記事一覧を見る)