20日の中国本土市場概況:上海総合0.9%安で4日ぶり反落、大手銀株は連日で最高値

2024年8月20日 17:05

*17:05JST 20日の中国本土市場概況:上海総合0.9%安で4日ぶり反落、大手銀株は連日で最高値
20日の中国本土市場は、主要指標の上海総合指数が前日比27.01ポイント(0.93%)安の2866.66ポイントと4日ぶりに反落した。

投資家の慎重スタンスが再び強まる流れ。新規買い材料に乏しい中、本土マネーの流出や不動産業の業績不振などが改めてクローズアップされた。また、株式市場の売買代金に回復の勢いはなく、個人投資家の株式離れも不安視されている。寄り付き前に発表された実質的な政策金利となる最優遇貸出金利「ローンプライムレート(LPR)」に関しては、銀行貸出の指標となる1年物LPRは3.35%、住宅ローン金利の指標となる5年物LPRは3.85%に据え置かれた。予想通りとあって、相場に対する影響は限られている。(亜州リサーチ編集部)


業種別では、エネルギー関連の下げが目立つ。中海油田服務(601808/SH)が2.8%安、中国海洋石油(600938/SH)が2.6%安、中国石油天然気(601857/SH)が2.0%安、中国中煤能源(601898/SH)が1.9%安、中国神華能源(601088/SH)が1.6%安で取引を終えた。原油安を嫌気。中東地域の緊張緩和で原油供給が増えるとの見方が強まり、昨夜のNY市場では、WTI原油先物が3.0%続落した。


不動産株も安い。金地集団(600383/SH)が2.8%、新湖中宝(600208/SH)が2.4%、緑地HD(600606/SH)が2.1%、保利発展控股集団(600048/SH)が1.7%ずつ下落した。


証券株もさえない。方正証券(601901/SH)が1.7%安、中国光大証券(601788/SH)が1.6%安、太平洋証券(601099/SH)と興業証券(601377/SH)がそろって1.5%安と値を下げた。医薬株、消費関連株、ハイテク株、素材株、インフラ関連株、公益株なども売られている。


半面、銀行株の一角は物色が続く。中国工商銀行(601398/SH)が1.9%高、中国建設銀行(601939/SH)が1.6%高、中国銀行(601988/SH)が0.8%高で引けた。それぞれ前日に続き上場来高値を更新している。


外貨建てB株相場は、上海B株指数が3.49ポイント(1.48%)安の231.61ポイント、深センB株指数が16.97ポイント(1.54%)安の1088.30ポイントで終了した。

亜州リサーチ(株)《CS》

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