19日の香港市場概況:ハンセン0.8%高で続伸、JDヘルス7.9%上昇

2024年8月19日 18:00

*18:00JST 19日の香港市場概況:ハンセン0.8%高で続伸、JDヘルス7.9%上昇
週明け19日の香港市場は、主要82銘柄で構成されるハンセン指数が前営業日比139.41ポイント(0.80%)高の17569.57ポイントと続伸し、本土企業株で構成される中国本土株指数(旧H株指数)が63.96ポイント(1.04%)高の6225.86ポイントと3日続伸した。ハンセン指数は7月22日以来、約1カ月ぶりの高値水準を回復している。売買代金は944億1470万香港ドルと伸び悩んだ(16日は1014億510万香港ドル)。


投資家心理が上向く流れ。米株の続伸や、香港上場企業の好決算が引き続き手がかりになっている。先週末の米株市場では、米長期金利の低下や、米経済のソフトランディング(軟着陸)期待で主要株価指数がそろって続伸した。香港で本格化している主要企業の決算報告では、増益や黒字転換など業績改善が目立っている。増配方針を発表する企業も相次ぐ状況だ。また、李強・首相が16日、景気押し上げには多大な努力が必要だとして、消費活性化に向けた支援策に注力すると述べたことも追い風となっている。(亜州リサーチ編集部)


ハンセン指数の構成銘柄では、オンライン医療の京東健康(JDヘルス:6618/HK)が7.9%高、中国スポーツ用品大手の李寧(2331/HK)が7.5%高、新興EV(電気自動車)メーカーの理想汽車(2015/HK)が5.3%高と上げが目立った。京東健康については、4〜6月期決算の増益が引き続き材料視されている。李寧の中間決算は減益だったものの、配当の増額方針を示したことがプラスだ。


セクター別では、新興EVが高い。上記した理想汽車のほか、小鵬汽車(9868/HK)が3.8%、蔚来集団(9866/HK)が2.8%ずつ上昇した。


中国不動産セクターも買われる。中国金茂HD(817/HK)が10.2%高、中国海外宏洋集団(81/HK)が4.4%高、旭輝(884/HK)が4.0%高、合景泰富集団HD(1813/HK)が2.1%高で引けた。政策支援の動きが刺激材料。住宅在庫を買い上げ、低・中所得層向けの「保障性住宅」に転換する計画が各地で進んでいると伝わった。


中国の銀行セクターもしっかり。中国農業銀行(1288/HK)が2.0%高、中国郵政貯蓄銀行(1658/HK)が1.9%高、中国工商銀行(1398/HK)と中国銀行(3988/HK)がそろって1.7%高と値を上げた。農業銀は上場来高値を更新。工商銀は最高値に接近した。


産金セクターも物色される。霊宝黄金(3330/HK)が7.9%高、招金鉱業(1818/HK)と山東黄金鉱業(1787/HK)がそろって5.1%高、中国黄金国際資源(2099/HK)が2.6%高で取引を終えた。商品市況高が追い風。先週末のニューヨーク商品取引所では、金の先物価格が続伸し、史上最高値を更新している。


一方、本土市場は3日続伸。主要指標の上海総合指数は、前営業日比0.49%高の2893.67ポイントで取引を終了した。金融株が上げを主導。産金・非鉄株、インフラ関連株、エネルギー株、自動車株なども買われた。半面、医薬株は安い。証券株、不動産株、ハイテク株、太陽光発電株も売られた。

亜州リサーチ(株)《CS》

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