データセク Research Memo(8):2025年3月期は事業ドメインを再定義し、事業構造改革と採算改善を実行

2024年8月19日 15:18

*15:18JST データセク Research Memo(8):2025年3月期は事業ドメインを再定義し、事業構造改革と採算改善を実行
■データセクション<a href="https://web.fisco.jp/platform/companies/0390500?fm=mj" target="_blank" rel="noopener noreferrer"><3905></a>の今後の見通し

2. 2025年3月期のテーマと基本方針
2025年3月期は、基本方針として、既存事業の整理と新規事業の推進を通じた企業価値の向上を掲げ、2024年3月期以上のトップライン成長と連結黒字化への転換を計画している。黒字事業のオーガニックな利益成長を志向し、国内事業の事業構造見直しを含めたリストラクチャリングにより採算改善に注力する。国内・海外双方の成長により最高売上高を計画し、国内事業の黒字化を実現するために事業ドメインを再定義して、事業構造改革と採算改善を実行する。これにより、営業黒字転換の達成、調整後EBITDAの前期比377百万円増を目指し、大幅な増益とする計画だ。

(1) 事業戦略
事業ドメインの再定義を通じて、各事業の採算管理を強化する。これにより、収益性の高い分野に集中し、事業の効率化を図る。また、データサイエンス領域の成長を促進するための戦略的な取り組みを継続する。この一環として、新たな研究機関の設立や、バルクホールディングスとの取引の具体化を進め、データ活用の可能性を最大限に引き出す。国内事業においては、特に親会社の黒字化と収益性の改善が最重要課題であるため、国内の不採算事業については、リストラクチャリングを実施し、事業構造の改革を行う。一方、海外事業では、オーガニックな利益成長を目指し、既存の強固な基盤を生かした成長戦略を推進する。新規事業では、Supermicroとの業務提携を中心に、AIサーバー分野におけるR&DやAIデータセンター運営における協議を継続する。この提携により、新たな市場機会を捉え、事業の多角化と収益基盤の強化を図る。また、その他の新規投資案件についても、タイムリーに資源を投入し、事業化を推進する。

(2) 全社戦略
全社戦略としては、親会社の持株会社機能とガバナンスの強化を図る。グローバルベースで多くの連結子会社を持つグループ特性を勘案し、全社戦略としてリテンションの強化や人事制度の改定を行い、基盤の増強を目指す。また、コーポレート・ブランディングの強化を進め、認知度の向上を図る。特に、サステナビリティをはじめとする非財務領域の充実により、企業価値の向上を目指す。ガバナンスの強化については、グローバル上場企業としての責任を果たすべく、強固なガバナンス体制の向上を図る。さらに、PMIによるデータサイエンス領域を伸長させ、企業全体の競争力を高める。また、オペレーショナル・エクセレンスの進展により、事業の効率化と採算の向上を実現する。

(3) 事業ドメインの再定義
2025年3月期においては、「データとAI」を強みとする事業ドメインに原点回帰し、3つの事業ドメインに再定義する。これにより、各事業の強みを最大限に生かし、シナジー効果を創出しつつ、全社的な成長を目指す。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 中山博詞)《HN》

最新記事