14日の香港市場概況:ハンセン0.4%安で6日ぶり反落、万洲国際は8.4%逆行高

2024年8月14日 18:00

*18:00JST 14日の香港市場概況:ハンセン0.4%安で6日ぶり反落、万洲国際は8.4%逆行高
14日の香港市場は、主要82銘柄で構成されるハンセン指数が前日比60.70ポイント(0.35%)安の17113.36ポイント、本土企業株で構成される中国本土株指数(旧H株指数)が24.25ポイント(0.46%)安の6025.16ポイントと6日ぶりに反落した。売買代金は680億4480万香港ドルと低水準が続いている(13日は708億4600万香港ドル)。


投資家の慎重スタンスが強まる流れ。中国の融資縮小が重しとなった。中国人民銀行(中央銀行)が13日に公表した7月の金融統計では、マネーサプライ(通貨供給量)M2の伸びが予想をやや上回ったものの、人民元建て新規融資額が予想を大幅に下回った。融資額は前月比で88%も急縮小し、15年ぶりの低水準に落ち込んでいる。企業や個人の資金需要低迷が危ぐされる状況だ。また、中国ではあす15日、7月の小売売上高や鉱工業生産などが発表される。内容を見極めたいとして、積極的な売買も手控えられた。(亜州リサーチ編集部)


ハンセン指数の構成銘柄では、バイオ医薬品開発受託会社の薬明生物技術(2269/HK)が4.3%安、創薬支援の無錫薬明康徳新薬開発(2359/HK)が4.0%安、中国オンラインゲーム大手の網易(ネットイース:9999/HK)が3.9%安と下げが目立った。


セクター別では、中国の不動産が安い。合景泰富集団HD(1813/HK)が4.1%、龍湖集団HD(960/HK)が3.1%、融創中国HD(1918/HK)が2.9%、中国奥園集団(3883/HK)が2.3%ずつ下落した。


非鉄関連もさえない。五鉱資源(1208/HK)が6.8%安、江西カン鋒リ業(1772/HK)が4.6%安、洛陽モリブデン集団(3993/HK)が2.3%安、中国アルミ(2600/HK)が1.8%安で取引を終えた。


半面、自動車セクターはしっかり。五菱汽車集団HD(305/HK)が3.1%、東風汽車集団(489/HK)が2.5%、小鵬汽車(9868/HK)が1.7%、蔚来集団(9866/HK)が1.2%ずつ上昇した。


このほか、業績動向に着目した物色もみられる。中間期決算が9割増益となった豚肉生産世界トップの万洲国際(WHグループ:288/HK)が8.4%高、中間利益が2.4倍に拡大したバイオ製薬・中医薬メーカーの中国生物製薬(1177/HK)が2.4%高と値を上げた。


一方、本土市場は反落。主要指標の上海総合指数は、前日比0.60%安の2850.65ポイントで前場を終了した。素材株が安い。医薬株、消費関連株、インフラ関連株、エネルギー株、不動産株、海運株、半導体株なども売られた。半面、発電株は高い。通信株、メディア・娯楽株、銀行株も買われた。

亜州リサーチ(株)《CS》

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