25日の香港市場概況:ハンセン1.8%安で3日続落、資源セクターに売り
2024年7月25日 18:00
*18:00JST 25日の香港市場概況:ハンセン1.8%安で3日続落、資源セクターに売り
25日の香港市場は、主要82銘柄で構成されるハンセン指数が前日比306.08ポイント(1.77%)安の17004.97ポイント、本土企業株で構成される中国本土株指数(旧H株指数)も125.81ポイント(2.05%)安の6016.51ポイントと3日続落した。ハンセン指数は4月23日以来、約3カ月ぶりの安値水準に落ち込んでいる。売買代金は1057億3400万香港ドルに拡大した(24日は868億9900万香港ドル)。
内外環境の不透明感が投資家心理を冷やす流れ。昨夜の米株市場では、大手ハイテク企業の決算内容を嫌気し、ナスダック指数が3.6%安と大幅に続落している。また、中国財政部が24日に公表した1~6月の国有企業業績は、前年同期比で1.9%増収、0.6%減益で推移し、1~5月の3.1%増収、2.3%増益から悪化した。これまでに公表された各種の経済指標も、内需不振を印象付ける内容が多く見られている。また、来週は中央政治局会議が開催されるほか、7月31日に7月の中国PMI(国家統計局などが集計)が公表される予定。結果を見極めたいとするスタンスも買い手控えにつながっている。(亜州リサーチ編集部)
ハンセン指数の構成銘柄では、飲食ポータルサイトの美団(3690/HK)が5.5%安、産金で中国最大手の紫金鉱業集団(2899/HK)が5.1%安、通信キャリア大手の中国聯通(762/HK)が4.4%安と下げが目立った。
セクター別では、産金・非鉄、石油など資源関連が安い。上記した紫金鉱業のほか、中国黄金国際資源(2099/HK)が11.7%、招金鉱業(1818/HK)が10.0%、洛陽モリブデン集団(3993/HK)が6.7%、中国アルミ(2600/HK)が3.8%、中国海洋石油(883/HK)が3.9%、中国石油天然気(857/HK)が3.7%ずつ下落した。
半導体セクターも売られる。ASMPT(522/HK)が10.6%安、華虹半導体(1347/HK)が5.2%安、上海復旦微電子集団(1385/HK)が3.7%安、中芯国際集成電路製造(SMIC:981/HK)が2.8%安で取引を終えた。
半面、太陽光や風力など再生可能エネルギー発電銘柄の一角は物色される。福莱特玻璃集団(6865/HK)が6.0%、中国水発興業能源集団(750/HK)が4.7%、信義光能HD(968/HK)が3.0%、新疆金風科技(2208/HK)が6.0%ずつ上昇した。
一方、本土市場は4日続落。主要指標の上海総合指数は、前日比0.52%安の2886.74ポイントで取引を終了した。石油や非鉄、産金など資源株が安い。銀行株、公益株、医薬株なども売られた。半面、不動産株は高い。太陽光発電株、証券株、インフラ建設株の一角も買われた。
亜州リサーチ(株)《CS》