リソル Research Memo(10):着実な利益成長など成果をあげるステージに入った

2024年7月19日 13:10

*13:10JST リソル Research Memo(10):着実な利益成長など成果をあげるステージに入った
■リソルホールディングス<a href="https://web.fisco.jp/platform/companies/0526100?fm=mj" target="_blank" rel="noopener noreferrer"><5261></a>の業績動向

4. 中期的な取り組み
中期的な取り組みとして、ホテル運営事業では、美味しく健康的な食事やツーリスト向けの手厚いサービス、体験価値の提供、中長期滞在者に向けた新たな仕様やサービスの導入によってブランディングを強化し、リソルホテルズの“ツーリストホテル”への転換を図る。また、中古ホテルや海外ホテルなど新規運営施設の開拓を積極化する計画である。もともとM&Aは得意なうえ、同社(ホールディングス)による賃貸契約による信用があるため、海外ホテルを含め案件はいくつか確保している模様である。

ゴルフ運営事業では、「大熱海国際ゴルフクラブ」ほかフェアウェイフロントヴィラの拡大、及びインバウンドゴルファーの受入体制整備による獲得を強化する。そのためにもより上質なゴルフ場のM&Aを引き続き推進する。また、会員権販売の強化も図る。一方で、クラブハウスレストランのセントラルキッチン化を進め、仕入れ価格の低減や提供品質の均一化、人材不足の解消につなげる考えである。

リソルの森(CRCC)事業では、「グランヴォー スパ ヴィレッジ」の拡大に向けてケヤキガーデンに新棟の建築を予定、真名カントリークラブ周辺ではフェアウェイフロントヴィラの開発を計画している。福利厚生事業では、業界標準とは異なる独自の強みを生かして契約を拡大する方針である。再生エネルギー事業では、グループのゴルフ場でソーラーカーポート事業の拡大を目指す。投資再生事業では、運営事業の拡大に向けてホテルやゴルフ場などの新施設取得に注力する一方で、ヴィラ建設によるリゾート型再生や、一部既存ゴルフ場を含むゴルフ場の再生可能エネルギー用地への転用、海外におけるホテルやゴルフ場の運営施設取得なども目指す。

足元ではインバウンド需要や国内旅行が大きく拡大、ゴルフ需要も順調であり、時代に合わせて既存のサービスや商品、施設をバージョンアップし、新たなサービスや商品、施設の開発を続けていることから、ホテル運営事業やゴルフ運営事業、リソルの森(CRCC)事業の運営を中心に成長を持続すると見込まれる。また、競合他社との差別化を武器に新規顧客開拓が順調に進んでいる福利厚生事業の成長期入りが期待される。さらに、運営事業における直販比率の向上を目指し、導入を進めているスマートフォンアプリによって、グループシナジーは一層強まり、成長を押し上げると考えられる。同社は、着実な利益成長など具体的な成果をあげるステージに入ってきたと言えよう。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 宮田仁光)《SO》

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