FB Research Memo(6):2024年4月期は各事業がバランスよく伸長し大幅な増収増益を達成(1)

2024年7月18日 16:06

*16:06JST FB Research Memo(6):2024年4月期は各事業がバランスよく伸長し大幅な増収増益を達成(1)
■決算概要

1. 2024年4月期の連結業績
フリービット<a href="https://web.fisco.jp/platform/companies/0384300?fm=mj" target="_blank" rel="noopener noreferrer"><3843></a>の2024年4月期の連結業績は、売上高が前期比13.4%増の53,037百万円、営業利益が同46.9%増の5,887百万円、経常利益が同55.3%増の5,756百万円、親会社株主に帰属する当期純利益が同99.0%増の3,566百万円と、2回目の増額修正をさらに上回る着地となった(決算期変更影響を含む値で算出)。ギガプライズの変則決算(13ヶ月決算)によるプラス要因があったものの、その影響を除いても大幅な増収増益となった※。

※ギガプライズの変則決算の影響を除いた場合、売上高は前期比9.7%増、営業利益は同37.0%増、経常利益は同44.6%増、親会社株主に帰属する当期純利益は同90.2%増と大幅な増収増益となり、各利益は過去最高水準を更新した。


3つの事業がそれぞれバランスよく伸長した。「5Gインフラ支援事業」においてMVNO向け支援サービスが順調に伸びたほか、「5G生活様式支援事業」では集合住宅向けIPSの提供戸数が拡大した。また、「企業・クリエイターSG DX支援事業」についても、主に海外顧客向けのアフィリエイト広告が好調であった。

利益面では積極的な戦略投資を継続しながらも、増収による収益の押し上げに加え、「5G生活様式支援事業」及び「企業・クリエイター5G DX支援事業」における利益改善効果により、大幅な営業増益を実現した。なお、利益面での大幅な上振れは、予定していた戦略投資の一部(約2億円)が2025年4月期に繰り越しになった影響もある※。親会社株主に帰属する当期純利益の増益率が著しく高いのは、投資有価証券及び関係会社株式の売却益や繰延税金資産の計上(合計約4.5億円の増益要因)によるものであり、これらは一過性であることに注意が必要である。

※5Gデータセンター移設費用等の繰り越しによるもの。結果として、2024年4月期の戦略投資実績は合計962百万円(前期は1,284百万円)となった。


財務面では、固定資産の増加(5Gデータセンター整備を含む)等により総資産は前期末比6.3%増の38,183百万円に拡大した。一方、自己資本も内部留保の積み増しにより同41.1%増の11,628百万円に大きく拡大したことから、自己資本比率は30.5%(前期末は22.9%)に改善した。資本収益性を示すROEが35.9%(前期は23.7%)と大きく改善したのは、前述した一過性要因によるものであるが、それを考慮しても高水準を継続している。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 柴田郁夫)《HN》

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