17日の香港市場概況:ハンセン0.1%高で3日ぶり反発、資源株安で上値限定
2024年7月17日 18:00
*18:00JST 17日の香港市場概況:ハンセン0.1%高で3日ぶり反発、資源株安で上値限定
17日の香港市場は、主要82銘柄で構成されるハンセン指数が前日比11.43ポイント(0.06%)高の17739.41ポイントと3日ぶりに反発する一方、本土企業株で構成される中国本土株指数(旧H株指数)は19.04ポイント(0.30%)安の6297.49ポイントと3日続落した。売買代金は1049億5680万香港ドルとなっている(16日は942億4270万香港ドル)。
米株高が相場を支える流れ。昨夜の米株市場では、米経済のソフトランディング(軟着陸)期待が高まる中、主要指標のNYダウが前日比1.9%高と大幅に5日続伸し、連日で史上最高値を更新した。米連邦準備理事会(FRB)は9月にも利下げを開始するとの見方が支配的となり、米10年債利回りも低下している。金融政策で米国に追随する香港でも、域内金利の低下が期待された。ただ、上値は限定的。資源相場の軟調が重し。昨夜のNY商品市場では、中国経済の減速で原油需要が伸び悩むとの見方で、WTI原油先物が1.4%安と3日続落した。ロンドン金属取引所(LME)では、アルミや銅など主要産品の先物価格が下落している。米国の対中圧力も不安視。バイデン米政権は日本やオランダの半導体製造装置メーカーなどに対し、中国向け輸出をより厳格化する方針だと報じられた。(亜州リサーチ編集部)
ハンセン指数の構成銘柄では、医療サービス企業の阿里健康信息技術(アリババ・ヘルス:241/HK)が8.6%高、中国スポーツ用品大手の李寧(2331/HK)が6.0%高、乳製品メーカー中国大手の中国蒙牛乳業(2319/HK)が5.4%高と上げが目立った。
セクター別では、香港・本土の不動産が高い。恒基兆業地産(12/HK)が2.5%、新鴻基地産発展(16/HK)が2.4%、新世界発展(17/HK)が2.1%、建発国際投資集団(1908/HK)が4.8%、万科企業(2202/HK)が4.3%、雅居楽集団HD(3383/HK)が1.9%ずつ上昇した。
新興EV(電気自動車)の銘柄群もしっかり。浙江零ホウ科技(9863/HK)が6.0%高、蔚来集団(9866/HK)が3.7%高、小鵬汽車(9868/HK)が3.1%高、理想汽車(2015/HK)が2.4%高で取引を終えた。
半面、石油・石炭セクターは安い。中国石油天然気(857/HK)が5.8%、中国海洋石油(883/HK)が5.2%、中国石油化工(386/HK)が4.4%、中国中煤能源(1898/HK)が3.8%、エン鉱能源集団(1171/HK)が3.3%ずつ下落した。
非鉄セクターも急落。中国アルミ(2600/HK)が7.5%安、洛陽モリブデン集団(3993/HK)が6.6%安、江西銅業(358/HK)が4.9%安、中国宏橋集団(1378/HK)が4.7%安で引けた。
一方、本土市場は5日ぶりに反落。主要指標の上海総合指数は、前日比0.45%安の2962.86ポイントで取引を終了した。エネルギー株が安い。非鉄株、ハイテク株、公益株、銀行株、自動車株なども売られた。半面、不動産株は高い。酒造・食品株、医薬株、保険・証券株、空運株も買われた。
亜州リサーチ(株)《CS》