コニシ Research Memo(4):ボンドは主力の住宅向け販売数量が減少も、価格改定効果で増収増益
2024年7月16日 13:04
*13:04JST コニシ Research Memo(4):ボンドは主力の住宅向け販売数量が減少も、価格改定効果で増収増益
■コニシ<a href="https://web.fisco.jp/platform/companies/0495600?fm=mj" target="_blank" rel="noopener noreferrer"><4956></a>の業績動向
2. 2024年3月期のセグメント別状況
(1) ボンド
セグメント売上高は71,627百万円(前期比3.9%増)、営業利益は6,609百万円(同45.7%増)となった。主力の住宅向けが不振で数量ベースでは伸び悩んだが、前期後半からの値上げが浸透し、小幅増収ながら大幅増益となった。各サブセグメントの状況は以下のとおりである。
a) 一般家庭関連:売上高6,569百万円(前期比6.6%増)
ホームセンター、コンビニエンスストア向けが堅調に推移した。
b) 住宅関連:売上高22,155百万円(同3.2%増)
内装施工用、内装建材用接着剤の販売価格改善により増収となった。
c) 産業資材関連:売上高8,680百万円(同5.1%増)
産業資材用で取り扱う主な製品は、紙管・製袋用途向け水性エマルジョン形接着剤、パネル用途向けウレタン系接着剤、自動車関連産業向け接着剤や封止材及び離型剤、産業用ホットメルト系接着剤など。紙加工用は低調であったが、自動車・電子電機用が新規獲得も含めて好調であった。
d) テープ:売上高3,556百万円(同4.6%増)
従来は産業資材関連に含まれていたが、順調に売上高が増加したことから2019年3月期より新たにサブセグメントとして切り出された。当期は、産業用が堅調に推移した。
e) 建設関連:売上高14,158百万円(同5.9%増)
2022年3月期から、それまでの「工事事業(旧 土木建設事業)」から「ボンド」に組み替えられた。当期は建築用シーリング材が順調に推移した。
f) 土木関連:売上高2,480百万円(同2.5%減)
建設用と同様に、2022年3月期からそれまでの「工事事業(旧 土木建設事業)」から「ボンド」に組み替えられた。コンクリートなどの剥落防止に使用する表面保護用材料の大型案件がなく減少した。一方で、土木用シーリング材は好調に推移した。
g) サンライズ(連結子会社):売上高9,628百万円(同3.1%増)
住宅関連用の高耐候タイプ型シーリング材が順調に推移した。また車両関連製品も好調であった。
h) ウォールボンド工業(連結子会社):売上高3,108百万円(同12.9%増)
主要製品は壁紙用接着剤であることから、100%が住宅関連である。遅れていた壁装用接着剤の値上げ効果で増収となった。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 寺島 昇)《AS》