三栄コーポ Research Memo(6):2025年3月期は売上高390億円、経常利益9億円見込み、成長投資を積極化

2024年7月2日 16:16

*16:16JST 三栄コーポ Research Memo(6):2025年3月期は売上高390億円、経常利益9億円見込み、成長投資を積極化
■今後の見通し

三栄コーポレーション<a href="https://web.fisco.jp/platform/companies/0811900?fm=mj" target="_blank" rel="noopener noreferrer"><8119></a>の2025年3月期の連結業績は、売上高が前期比6.3%増の39,000百万円、営業利益が同27.0%減の850百万円、経常利益が同27.9%減の900百万円、親会社株主に帰属する当期純利益が同16.4%減の450百万円と、増収減益を見込む。2025年3月期は新中期経営戦略「SANYEI 2025」の2年目であり、最終年度の経常利益20億円の達成に向けての足場固めの1年と位置付け成長投資を積極化する。

売上面では、家具家庭用品事業と服飾雑貨事業の増収が大きく貢献する予想である。家具家庭用品事業では、中期経営戦略の成長ドライバーであるEC事業の拡大や重点施策である新規取引先からの受注等による増収が期待される。服飾雑貨事業では、外出やインバウンド需要の好調は継続することが見込まれ、環境関連商材の拡大も期待できる。また、家電事業では海外OEMの減少が見込まれるため減収を予想する。利益面では、家具家庭用品事業では増益が見込まれるものの、服飾雑貨事業でベネクシーのセレクトショップ業態への展開・事業再編に時間と投資がかかることや、家電事業において調理家電のリブランディングが道半ばであること等により減益を見込む。また、円安基調の継続や物流コストの上昇や、新たな施策に伴う販管費の増加なども踏まえ全社としては減益予想となった。

弊社では、外部要因に関しては、国際情勢の影響など依然として不透明感はあるものの、国内の個人消費は緩やかに持ち直し、特に同社が得意とするトラベル・服飾雑貨・理美容商材、環境商材の事業環境は良好であると見ている。内部要因に関しては、過去の構造改革・事業再編が進捗し、稼ぐ力が向上しており、進行期は“攻め”の投資による前向きな減益と捉えている。中期経営計画2年目の戦略課題として、セレクトショップの事業モデル磨き上げ、ネット販売の成長、環境商材の成長などに注目したい。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 角田秀夫)《HN》

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