アイズ:広告業界に特化したプラットフォーム「メディアレーダー」が主力

2024年6月25日 10:52

*10:52JST アイズ:広告業界に特化したプラットフォーム「メディアレーダー」が主力
アイズ<a href="https://web.fisco.jp/platform/companies/0524200?fm=mj" target="_blank" rel="noopener noreferrer"><5242></a>は、広告業界に特化したプラットフォーム「メディアレーダー」、クチコミマーケティングのプラットフォーム「トラミー」等のサービス提供を行う。第1四半期の売上に対してメディアレーダーは52%程度、トラミーは38%程度を占めている。

メディアレーダーは広告・マーケティングサービスを持つ企業に、通年でのリード獲得を目的に利用されている。主な収益構造は資料ダウンロードによる「課金ダウンロード数」×「リード単価」の掛け算で、売上原価が発生しない売上総利益率100%のビジネスモデルとなっている。広告業界の見込み客獲得でシェアNo.1となっており、直近では個別リード単価の最低単価を2,000円から3,000円に改定した。一方で、トラミーはSNSを利用する20~40代の一般女性を中心とした約14万人(2024年1月時点)の会員を保有している。主な収益構造は「案件数」×「案件単価」の掛け算で売上総利益率は81%のビジネスモデルとなっている。

2024年第1四半期の売上高は前年同期比2.6%減の267百万円、営業利益は同82.6%減の12百万円で着地した。営業利益は黒字の範囲内でのメディアレーダーの会員獲得強化を目的とした広告宣伝費の先行投資が要因となっている。トラミーの売上高はステルスマーケティングの規制による一時的な出稿控えの影響で同21.3%減となったが、これは一過性の要因で、メディアレーダーの売上高は前年同期比15.0%増で過去最高となっている。通期の売上高は前期比4.2%増の1,062百万円、営業利益は同48.7%減の20百万円を見込む。

主要な2つのサービスであるメディアレーダー、トラミー、共に競合は存在しないため展開している事業に大きな優位性がある。ネット広告は成長市場で、同社も市場規模の拡大とともに業績は堅調に推移していきそうだ。また、広告業界で見込み客を取ろうとするとGoogleなどのプラットフォームに1人当たり数万円単位の費用がかかるが、同社のメディアレーダーでは1ダウンロード数千円で見込み客を獲得できる。現状は先行投資のため営業減益見通しとなっているが、同社は今後もダウンロード単価を上げる余地が残っており、来期以降中長期的な成長イメージが描きやすい。《NH》

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