クオルテック:電子部品や車載製品の信頼性評価試験を展開、業界では稀有な独立系

2024年6月19日 08:31

*08:31JST クオルテック:電子部品や車載製品の信頼性評価試験を展開、業界では稀有な独立系
クオルテック<a href="https://web.fisco.jp/platform/companies/0916500?fm=mj" target="_blank" rel="noopener noreferrer"><9165></a>は、電子部品や車載製品の不良解析・信頼性試験等の受託、レーザ加工・表面処理(めっき)技術を中心とした微細加工等を手掛ける。売上高の85%以上を占める信頼性評価事業は電子部品等に対する環境試験、電気試験、振動試験等からなる信頼性評価試験、良品・不良解析、試験素材切断と切断面の研磨加工、試験機製造販売等を行っている。微細加工事業はビルドアップ基板やフレキシブルプリント基板(薄く柔らかい屈曲可能な基板)等に対する試作・量産レーザ加工を行っている。販売先としてはデンソー向けが最も大きく次いで富士電機が大きい。

分析・試験会社の多くは大手メーカーの傘下・系列であったり、ある分野に特化した試験・分析サービスを提供している。同社は業界では稀有な独立系のため、透明性や客観性の高い品質データが求められる昨今の製造業で存在価値が高まっており、また幅広い分野の信頼性評価試験に対応できることに特徴を有す。

24年6月期業績は、売上高で前期比10%増の3,600百万円、営業利益で同18.4%増の360百万円が予想されている。信頼性評価事業においては、引き続き高単価で難易度の高い分析検査の受注や断面研磨工程作業の受注が好調に推移している。パワーサイクル試験では、パワー半導体化合物素材変更に起因する端境期に入った時期には売上高が伸び悩んだが徐々に回復の兆しが見られる。信頼性評価事業の過半数は車載部品に係るもので、EV・HVや自動運転の広がりで車載関連の研究開発投資が伸びる中、同社業績についても持続的な成長が期待される。また現在の顧客は名古屋都市圏に集中しており、他エリアの市場開拓余地は大きい。なお、27年6月期を最終年度とする中期成長戦略は売上高で5,000百万円、営業利益率15%以上。配当利回りは2.5%(2024/6/17時点)。《NH》

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