パパネッツ Research Memo(1):主力の「管理会社サポート事業」により成長軌道へ

2024年6月18日 15:01

*15:01JST パパネッツ Research Memo(1):主力の「管理会社サポート事業」により成長軌道へ
■要約

パパネッツ<a href="https://web.fisco.jp/platform/companies/0938800?fm=mj" target="_blank" rel="noopener noreferrer"><9388></a>は、大都市圏中心に不動産管理会社及びマンスリーマンション運営会社及びハウスメーカー・不動産流通会社等の「御用聴きカンパニー」として、サポート業務を行っている。サポート業務の内訳は、取引先の管理物件の巡回点検を行う「管理会社サポート事業」、二人体制で家具・家電製品等の大型商材の運搬・開梱・組立・設置までを独自の配送ネットワークで展開する「インテリア・トータルサポート事業」、不動産賃貸のほかコンテナストレージの賃貸などを行う「その他」の3事業である。新型コロナウイルス感染症拡大(以下、コロナ禍)の警戒レベル低下により、社会活動が正常に回復した結果、主力である「管理会社サポート事業」は順調に拡大し、成長軌道に乗ってきている。2024年2月期の業績好調の要因に「建物定期巡回サービス」「マンスリーマンションサポートサービス」が大きくけん引している。

1. 2024年2月期の業績概要
2024年2月期の業績は、売上高は前期比12.1%増の4,491百万円、営業利益は同14.9%増の337百万円、経常利益は同16.2%増の341百万円、当期純利益は同16.2%増の235百万円となった。「管理会社サポート事業」において巡回する建物の数が増加した。企業の出張が再開されたこともあり、「マンスリーマンションサポートサービス」では既存顧客と新規顧客の両方で、設営や退去後の清掃の受託件数が増加した。「インテリア・トータルサポート事業」では、サービスの需要がコロナ禍以前の水準に戻っていない状態が続いている。

2. 2025年2月期の業績見通し
2025年2月期の業績予想は、売上高は前期比11.4%増の5,004百万円、営業利益は同5.4%増の355百万円、経常利益は同3.2%減の330百万円、当期純利益は同8.5%減の215百万円の見込みである。「管理会社サポート事業」では、人財の共育※と採用を進め、実務の効率化とDXの活用を組み合わせることで更なる顧客獲得を見込んでいる。特に「マンスリーマンションサポートサービス」では、今後の外国人観光客の増加により新規設営や退去後の清掃業務も増えることが期待される。「インテリア・トータルサポート事業」は、コロナ禍からの回復に伴い徐々に回復することを見通しており、新サービスの展開を含めて事業を成長させる計画である。

※同社は、人材こそが最大の経営資源との考えから「人財」、教育は「教えて育つのではなく、共に育つ」という考えから「共育」と表している。社員に教育を押し付けるのではなく、会社と社員がともに学ぶという姿勢を表す。


3. 成長戦略
同社は、設立以来の主力事業である管理会社サポート事業について収益基盤を拡充し、売上高・営業利益を拡大する方針である。同社は、管理会社サポート事業の強化に努めながら事業領域に囚われない幅広い顧客へのサービスを提供し、事業拡大を目指す。そのために優先的に取り組む課題として「人財確保・人財育成」「既存サービスの改良」「マーケット開拓」に着手している。中期事業計画の経営指標は変わらず、2026年2月期に売上高5,500百万円、営業利益400百万円を見込んでいる。

■Key Points
・2024年2月期の業績は順調に拡大し、増収増益
・2025年2月期は「管理会社サポート事業」の需要は引き続き拡大、「インテリア・トータルサポート事業」は徐々に回復する見通し
・2026年2月期までの中期事業計画の経営指標は変わらず、売上高5,500百万円、営業利益400百万円を見込む

(執筆:フィスコ客員アナリスト 中山博詞)《HN》

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