Mimaki Research Memo(2):産業用インクジェットプリンタの大手
2024年6月18日 14:02
*14:02JST Mimaki Research Memo(2):産業用インクジェットプリンタの大手
■会社概要
1. 会社概要
ミマキエンジニアリング<a href="https://web.fisco.jp/platform/companies/0663800?fm=mj" target="_blank" rel="noopener noreferrer"><6638></a>は産業用インクジェットプリンタの大手で、インクジェットプリンタを中心にカッティングプロッタ、3Dプリンタ、そうした製品に使われるインクやソフトウェアなどの開発・製造・販売・保守サービスをワンストップで提供している。同社は、「水と空気以外なら何にでもプリントできる」ことを究極の開発目標に据える開発型企業であり、常に「新しさと違い」にこだわった、先進性と独自性のある高付加価値な製品を市場に投入している。販売市場は、広告・看板などの製作を支えるSG市場、工業製品や一般消費者向け小物類への加飾をしているIP市場、生地や既製服を捺染するTA市場の3つで、海外売上高構成比約70%というグローバルな事業をローカルな営業力で展開している。
ペンプロッタの技術を生かして進化を続ける
2. 沿革
同社は1975年8月、時計用水晶振動子の組み立てを目的に長野県で設立された。1983年にA2サイズのフラットベッドペンプロッタを自社開発し、1985年に数値制御による美しい円弧作図が評判となった「北斎」ブランドのペンプロッタを発売した。これを機に大型プロッタの製造・販売に参入し、1987年に偏芯カット方式採用のカッティングプロッタ、1996年には水性顔料インク搭載IJ(インクジェット)プリンタを世界で初めて発売するなど、電子部品からペンプロッタの技術を生かした製品の開発・製造にシフトした。その後、高付加価値製品の開発を継続するとともに、営業の全国展開、グローバル展開を推進した。このため順調に成長を続けてきたが、コロナ禍では一時的に成長の踊り場を迎えることとなった。現在は、中長期成長戦略「Mimaki V10」によってコロナ禍からのV字回復を達成、再成長期入りしたところである。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 宮田仁光)《SO》