日経平均は続伸、東エレク上昇で75日線より上を推移/ランチタイムコメント

2024年6月11日 12:11

*12:11JST 日経平均は続伸、東エレク上昇で75日線より上を推移
 日経平均は続伸。前日比117.00円高(+0.30%)の39155.16円(出来高概算6億5000万株)で前場の取引を終えている。

 10日の米国株式市場は反発。ダウ平均は69.05ドル高(+0.18%)の38868.04ドル、ナスダックは59.40ポイント高(+0.35%)の17192.53、S&P500は13.80ポイント高(+0.26%)の5360.79で取引を終了した。早期利下げ期待の後退で売られ、寄り付き後、下落。同時に、ソフトランディング期待が下値を支えさらに、アップルのイベントでの新人工知能(AI)機能発表を期待したハイテクの買いが相場を押し上げ、上昇に転じた。今週予定されている5月の消費者物価指数(CPI)の発表や、米連邦公開市場委員会(FOMC)を控え様子見気配が強まったが、プラス圏は維持。ナスダックは過去最高値を更新し終了した。

 米国株の上昇を受けて、東京市場は買い優勢で取引を開始した。フィラデルフィア半導体株指数(SOX指数)が前日比1%超上昇したことから東エレク<a href="https://web.fisco.jp/platform/companies/0803500?fm=mj" target="_blank" rel="noopener noreferrer"><8035></a>が上昇し、日経平均をけん引。日経平均は寄付き後、一時39336.66円まで上昇する場面も見られた。もっとも、日米中銀ウィークを迎えていることから積極的な売買は手控えられ、プライム市場の売買代金は1.7兆円に留まった。

 日経平均採用銘柄では、証券会社のポジティブなレポートを材料に、古河電工<a href="https://web.fisco.jp/platform/companies/0580100?fm=mj" target="_blank" rel="noopener noreferrer"><5801></a>、住友電工<a href="https://web.fisco.jp/platform/companies/0580200?fm=mj" target="_blank" rel="noopener noreferrer"><5802></a>、フジクラ<a href="https://web.fisco.jp/platform/companies/0580300?fm=mj" target="_blank" rel="noopener noreferrer"><5803></a>と電線大手が上昇したほか、資源価格上昇を受けて、ENEOSホールディングス<a href="https://web.fisco.jp/platform/companies/0502000?fm=mj" target="_blank" rel="noopener noreferrer"><5020></a>、出光興産<a href="https://web.fisco.jp/platform/companies/0501900?fm=mj" target="_blank" rel="noopener noreferrer"><5019></a>も上昇。このほか、太陽誘電<a href="https://web.fisco.jp/platform/companies/0697600?fm=mj" target="_blank" rel="noopener noreferrer"><6976></a>、荏原製作所<a href="https://web.fisco.jp/platform/companies/0636100?fm=mj" target="_blank" rel="noopener noreferrer"><6361></a>、三菱重<a href="https://web.fisco.jp/platform/companies/0701100?fm=mj" target="_blank" rel="noopener noreferrer"><7011></a>、清水建設<a href="https://web.fisco.jp/platform/companies/0180300?fm=mj" target="_blank" rel="noopener noreferrer"><1803></a>が買われた。

 一方、米FDA諮問委員会で、米イーライリリーが開発したアルツハイマ―型認知症治療薬「ドナネマブ」を承認するように全会一致で勧告と伝わっており、競合薬の登場に警戒感が先行しエーザイ<a href="https://web.fisco.jp/platform/companies/0452300?fm=mj" target="_blank" rel="noopener noreferrer"><4523></a>が売られた。このほか、三菱電機<a href="https://web.fisco.jp/platform/companies/0650300?fm=mj" target="_blank" rel="noopener noreferrer"><6503></a>、三井化学<a href="https://web.fisco.jp/platform/companies/0418300?fm=mj" target="_blank" rel="noopener noreferrer"><4183></a>、シャープ<a href="https://web.fisco.jp/platform/companies/0675300?fm=mj" target="_blank" rel="noopener noreferrer"><6753></a>、村田製作所<a href="https://web.fisco.jp/platform/companies/0698100?fm=mj" target="_blank" rel="noopener noreferrer"><6981></a>がさえない。

 業種別では、石油・石炭製品、海運業、保険業、鉱業、電気・ガス業などが上昇した一方、証券・商品先物取引業、陸運業、空運業、その他製品、情報・通信業などが下落した。

 日経平均は75日移動平均線が位置する39018円水準を上回って推移している。このまま、75日移動平均線を上回って取引を終了すると5月27日以来となる。プライム市場の売買代金は目に見えて細っているが、「閑散に売り無し」の格言通りのじり高基調だ。決して上を意識した強い地合いというわけではないが、5月20日につけた戻り高値の39437.16円を上回ってくると売買代金が増加する可能性もある。さすがに前場は上げ幅を縮小したことから、後場にこの水準を試すのは難しそうだが、商い閑散の今週は、戻り高値クリアに注目したい。《AK》

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