後場に注目すべき3つのポイント~円高進行を受けて25日線を下回る展開に

2024年6月5日 12:16

*12:16JST 後場に注目すべき3つのポイント~円高進行を受けて25日線を下回る展開に
5日の後場の取引では以下の3つのポイントに注目したい。

・日経平均は続落、円高進行を受けて25日線を下回る展開に
・ドル・円はしっかり、ドルに買戻し
・値下り寄与トップは東エレク<a href="https://web.fisco.jp/platform/companies/0803500?fm=mj" target="_blank" rel="noopener noreferrer"><8035></a>、同2位はリクルートHD<a href="https://web.fisco.jp/platform/companies/0609800?fm=mj" target="_blank" rel="noopener noreferrer"><6098></a>

■日経平均は続落、円高進行を受けて25日線を下回る展開に

日経平均は続落。前日比309.86円安(-0.80%)の38527.60円(出来高概算8億6000万株)で前場の取引を終えている。

4日の米国株式市場は上昇。ダウ平均は140.26ドル高(+0.36%)の38711.29ドル、ナスダックは28.38ポイント高(+0.17%)の16857.05、S&P500は7.94ポイント高(+0.15%)の5291.34で取引を終了した。景気や金利を巡る不透明感に、寄り付き後はまちまち。そののち発表されたJOLT求人件数が予想を下回り9月の利下げ期待が再燃すると、相場は上昇に転じた。ナスダックは利益確定売りと、金利低下に伴う買いが交錯したが、終盤にかけて、半導体のエヌビディアが一段高となるに連れて上昇。相場は上げ幅を拡大し終了した。

米国株は上昇したものの、為替の円高進行などが嫌気されて、東京市場は売り優勢で取引を開始した。日経平均は一時38343.98円まで下げ幅を拡大する場面も見られたが、金利低下を好感した不動産株の上昇などを支えに下げ幅を縮小。日米ともに金利に振らされる地合いとなっている。

日経平均採用銘柄では、前日に上場来高値を更新したリクルートHD<a href="https://web.fisco.jp/platform/companies/0609800?fm=mj" target="_blank" rel="noopener noreferrer"><6098></a>、三越伊勢丹<a href="https://web.fisco.jp/platform/companies/0309900?fm=mj" target="_blank" rel="noopener noreferrer"><3099></a>が利益確定売りに押されたほか、川崎汽船<a href="https://web.fisco.jp/platform/companies/0910700?fm=mj" target="_blank" rel="noopener noreferrer"><9107></a>、川崎重工業<a href="https://web.fisco.jp/platform/companies/0701200?fm=mj" target="_blank" rel="noopener noreferrer"><7012></a>、三菱電機<a href="https://web.fisco.jp/platform/companies/0650300?fm=mj" target="_blank" rel="noopener noreferrer"><6503></a>が売られた。このほか、SUMCO<a href="https://web.fisco.jp/platform/companies/0343600?fm=mj" target="_blank" rel="noopener noreferrer"><3436></a>、スクリーンHD<a href="https://web.fisco.jp/platform/companies/0773500?fm=mj" target="_blank" rel="noopener noreferrer"><7735></a>など半導体関連の一角も売り優勢となった。

一方、為替が一時154円半ばまで円高ドル安が進行したことで、ニチレイ<a href="https://web.fisco.jp/platform/companies/0287100?fm=mj" target="_blank" rel="noopener noreferrer"><2871></a>、ニトリホールディングス<a href="https://web.fisco.jp/platform/companies/0984300?fm=mj" target="_blank" rel="noopener noreferrer"><9843></a>、7&iHD<a href="https://web.fisco.jp/platform/companies/0338200?fm=mj" target="_blank" rel="noopener noreferrer"><3382></a>など小売関連が上昇。また、日米金利低下を受けて、三井不動産<a href="https://web.fisco.jp/platform/companies/0880100?fm=mj" target="_blank" rel="noopener noreferrer"><8801></a>、三菱地所<a href="https://web.fisco.jp/platform/companies/0880200?fm=mj" target="_blank" rel="noopener noreferrer"><8802></a>、住友不動産<a href="https://web.fisco.jp/platform/companies/0883000?fm=mj" target="_blank" rel="noopener noreferrer"><8830></a>、東急不HD<a href="https://web.fisco.jp/platform/companies/0328900?fm=mj" target="_blank" rel="noopener noreferrer"><3289></a>など不動産株も買われた。

業種別では、保険業、海運業、鉱業、非鉄金属、鉄鋼などが下落した一方、不動産業、医薬品、電気・ガス業、精密機器、陸運業などが上昇した。

フィラデルフィア半導体株指数(SOX指数)はさほど調整色を強めていないが、外国人投資家の買いが途絶えていることなどから、東京エレクトロン<a href="https://web.fisco.jp/platform/companies/0803500?fm=mj" target="_blank" rel="noopener noreferrer"><8035></a>、アドバンテスト<a href="https://web.fisco.jp/platform/companies/0685700?fm=mj" target="_blank" rel="noopener noreferrer"><6857></a>など値がさ半導体株はさえない。外国人投資家の買いを誘う材料に乏しい状況下、けん引役でもある半導体株が重いままだと、日経平均は38000円から39000円の狭いレンジは今しばらく続きそうだ。日経平均は25日移動平均線が位置する38576円を下回っているが、下げ幅を縮小していることから、後場は25日移動平均線を挟んだもみ合いを想定する。

■ドル・円はしっかり、ドルに買戻し

5日午前の東京市場でドル・円はしっかりの値動きとなり、154円79銭から155円50銭台に浮上した。前日に円の大幅高でドルは大きく下げ、本日は割安感から買戻しが優勢の展開に。日経平均株価の下げ幅縮小により、株安を嫌気した円買いを弱めた。

ここまでの取引レンジは、ドル・円は154円79銭から155円59銭、ユーロ・円は168円40銭から169円32銭、ユーロ・ドルは1.0876ドルから1.0885ドル。

■後場のチェック銘柄

・ジィ・シィ企画<a href="https://web.fisco.jp/platform/companies/0407300?fm=mj" target="_blank" rel="noopener noreferrer"><4073></a>、coly<a href="https://web.fisco.jp/platform/companies/0417500?fm=mj" target="_blank" rel="noopener noreferrer"><4175></a>など、4銘柄がストップ高

※一時ストップ高(気配値)を含みます

・値下り寄与トップは東エレク<a href="https://web.fisco.jp/platform/companies/0803500?fm=mj" target="_blank" rel="noopener noreferrer"><8035></a>、同2位はリクルートHD<a href="https://web.fisco.jp/platform/companies/0609800?fm=mj" target="_blank" rel="noopener noreferrer"><6098></a>

■経済指標・要人発言

【経済指標】

・日・4月毎月勤労統計・現金給与総額:前年比+2.1%(予想:+1.8%、3月:+1.0%)
・豪・1-3月期GDP:前年比+1.1%(予想:+1.2%、10-12月期:+1.6%←+1.5%)
・中・5月財新サービス業PMI:54.0(予想:52.5、4月:52.5)

【要人発言】

・関係者
「日銀、早ければ今月会合で国債買い入れ減額を具体的に検討も」
「日銀、新方針の下で減額でも市場の大きな変動を極力回避」
「日銀、市場変動などを会合直前まで見極めた上で判断する」

<国内>
・特になし

<海外>
・特になし《CS》

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