日経平均は続落、円高進行を受けて25日線を下回る展開に/ランチタイムコメント
2024年6月5日 12:11
*12:11JST 日経平均は続落、円高進行を受けて25日線を下回る展開に
日経平均は続落。前日比309.86円安(-0.80%)の38527.60円(出来高概算8億6000万株)で前場の取引を終えている。
4日の米国株式市場は上昇。ダウ平均は140.26ドル高(+0.36%)の38711.29ドル、ナスダックは28.38ポイント高(+0.17%)の16857.05、S&P500は7.94ポイント高(+0.15%)の5291.34で取引を終了した。景気や金利を巡る不透明感に、寄り付き後はまちまち。そののち発表されたJOLT求人件数が予想を下回り9月の利下げ期待が再燃すると、相場は上昇に転じた。ナスダックは利益確定売りと、金利低下に伴う買いが交錯したが、終盤にかけて、半導体のエヌビディアが一段高となるに連れて上昇。相場は上げ幅を拡大し終了した。
米国株は上昇したものの、為替の円高進行などが嫌気されて、東京市場は売り優勢で取引を開始した。日経平均は一時38343.98円まで下げ幅を拡大する場面も見られたが、金利低下を好感した不動産株の上昇などを支えに下げ幅を縮小。日米ともに金利に振らされる地合いとなっている。
日経平均採用銘柄では、前日に上場来高値を更新したリクルートHD<a href="https://web.fisco.jp/platform/companies/0609800?fm=mj" target="_blank" rel="noopener noreferrer"><6098></a>、三越伊勢丹<a href="https://web.fisco.jp/platform/companies/0309900?fm=mj" target="_blank" rel="noopener noreferrer"><3099></a>が利益確定売りに押されたほか、川崎汽船<a href="https://web.fisco.jp/platform/companies/0910700?fm=mj" target="_blank" rel="noopener noreferrer"><9107></a>、川崎重工業<a href="https://web.fisco.jp/platform/companies/0701200?fm=mj" target="_blank" rel="noopener noreferrer"><7012></a>、三菱電機<a href="https://web.fisco.jp/platform/companies/0650300?fm=mj" target="_blank" rel="noopener noreferrer"><6503></a>が売られた。このほか、SUMCO<a href="https://web.fisco.jp/platform/companies/0343600?fm=mj" target="_blank" rel="noopener noreferrer"><3436></a>、スクリーンHD<a href="https://web.fisco.jp/platform/companies/0773500?fm=mj" target="_blank" rel="noopener noreferrer"><7735></a>など半導体関連の一角も売り優勢となった。
一方、為替が一時154円半ばまで円高ドル安が進行したことで、ニチレイ<a href="https://web.fisco.jp/platform/companies/0287100?fm=mj" target="_blank" rel="noopener noreferrer"><2871></a>、ニトリホールディングス<a href="https://web.fisco.jp/platform/companies/0984300?fm=mj" target="_blank" rel="noopener noreferrer"><9843></a>、7&iHD<a href="https://web.fisco.jp/platform/companies/0338200?fm=mj" target="_blank" rel="noopener noreferrer"><3382></a>など小売関連が上昇。また、日米金利低下を受けて、三井不動産<a href="https://web.fisco.jp/platform/companies/0880100?fm=mj" target="_blank" rel="noopener noreferrer"><8801></a>、三菱地所<a href="https://web.fisco.jp/platform/companies/0880200?fm=mj" target="_blank" rel="noopener noreferrer"><8802></a>、住友不動産<a href="https://web.fisco.jp/platform/companies/0883000?fm=mj" target="_blank" rel="noopener noreferrer"><8830></a>、東急不HD<a href="https://web.fisco.jp/platform/companies/0328900?fm=mj" target="_blank" rel="noopener noreferrer"><3289></a>など不動産株も買われた。
業種別では、保険業、海運業、鉱業、非鉄金属、鉄鋼などが下落した一方、不動産業、医薬品、電気・ガス業、精密機器、陸運業などが上昇した。
フィラデルフィア半導体株指数(SOX指数)はさほど調整色を強めていないが、外国人投資家の買いが途絶えていることなどから、東京エレクトロン<a href="https://web.fisco.jp/platform/companies/0803500?fm=mj" target="_blank" rel="noopener noreferrer"><8035></a>、アドバンテスト<a href="https://web.fisco.jp/platform/companies/0685700?fm=mj" target="_blank" rel="noopener noreferrer"><6857></a>など値がさ半導体株はさえない。外国人投資家の買いを誘う材料に乏しい状況下、けん引役でもある半導体株が重いままだと、日経平均は38000円から39000円の狭いレンジは今しばらく続きそうだ。日経平均は25日移動平均線が位置する38576円を下回っているが、下げ幅を縮小していることから、後場は25日移動平均線を挟んだもみ合いを想定する。《AK》