トップラインの高成長が続く不動産DX銘柄
2024年6月3日 13:54
*13:54JST トップラインの高成長が続く不動産DX銘柄
スマサポ<a href="https://web.fisco.jp/platform/companies/0934200?fm=mj" target="_blank" rel="noopener noreferrer"><9342></a>は不動産管理会社向けソリューション提供事業の「スマサポサンキューコール」と「totono」が主力。「スマサポサンキューコール」は、不動産管理会社の先にいる入居者に対して生活サポートを提供するサービス。入居者に新生活をスタートするにあたって必要不可欠となる付帯商品の販売を行っている。具体的には、インターネット回線やウォーターサーバーなどを入居者に案内し、商品を提供する企業から顧客紹介料を得るビジネスモデルとなっている。不動産管理会社に加えて、不動産管理会社が抱えている入居者がターゲットになるため、主要KPIは入居者とのコンタクト数となる。24年9月期上期時点で累計の契約不動産管理会社数は782社、累計の入居者とのコンタクト数は前年同期比2万1000件増の15万7142件。2024年9月期末時点で34万9,422件を目指す。現在は、「スマサポサンキューコール」が当社の収益の柱で、安定収益に位置付けられている。
また、「totono」は入居者と不動産管理会社のコミュニケーションを円滑にし、入居中に快適なサービスを届けるプラットフォーム。電話が主になっている不動産管理会社と入居者のアナログなコミュニケーションを「totono」でデジタル化した。不動産管理会社は業務コストの削減ができ、入居者もアプリの中で必要な情報が網羅できる。同サービスは、不動産管理会社に月額のサブスクモデルで提供しており、チャットなどの問い合わせ代行などBPOとしてのアップセルも強化している。24年9月期上期時点のアプリダウンロード数は、20万8,714ダウンロード、契約不動産管理会社数は117社となっている。今まで、解約率はほぼゼロで、解約は1社だけとなっている。ただ、この1社も、会社の体制に変化があり、やむなく解約となったようだ。
24年9月期業績について売上高は前期比28.9%増の25.13億円、営業損益は58百万円の黒字を見込んでいる。トップラインは高成長が続いており、今後数年、年率2桁成長が期待され、営業利益に関しても成長が期待されよう。目先は、「スマサポサンキューコール」の拡大による安定収益の強化に加えて、不動産管理会社のDX化に寄与する入居者アプリ「totono」の成長が見え始めており、中期的な成長イメージが描きやすい。
さらに、同社では、「totono」で収集したビッグデータを活用するためにCREI(東京大学不動産イノベーション研究センター)と共同研究を実施している。AI(人工知能)を活用した入居者対応チャットなど、将来的にコスト削減につながる可能性もある。《NH》