4月の外食市場規模は2927億円、居酒屋など飲酒関連業態が大きく回復
2024年6月2日 16:03
ホットペッパーグルメ外食総研が4月の外食市場規模を発表。外食頻度が前年同月を下回ったものの、居酒屋やバー、スナックなど飲酒に関連した業態が伸びたことで外食市場全体では前年同月を上回ったことが分かった。
【前月は】3月の外食市場規模は3235億円、外食実施率と頻度がコロナ前水準に戻る
■外食実施率と頻度が約4年ぶりの高水準
5月31日、ホットペッパーグルメ外食総研が4月の外食市場調査を発表した。4月の外食市場規模は前年同月比は231億円増の2,927億円となり、29カ月連続で前年同月を上まをった。また新型コロナ前の2019年比では85.4%となり、3月の88.2%から2.8ポイント減となった。
個別の指数では、外食実施率は前年同月比1.7ポイント増の68.3%、外食頻度は同0.04回減の3.73回、外食単価は同191円増の2,927円。3指数そろって前年同月を上回るのは7カ月連続でストップした。
圏域別の市場規模は首都圏が1,829億円で前年同月比145億円増。関西圏が781億円で同77億円増。東海圏が317億円で同10億円増となり、11カ月連続で3圏域とも前年同月比プラスだった。
■外食実施率・単価ともに多くの年齢層で前年上回る
外食実施率と外食単価は、男女ともに多くの年齢層で前年同月を上回った。外食実施率で伸び幅が大きかったのは、20代男性(外食実施率:74.5%、前年同月比:3.1ポイント増、以下同じ)、40代女性(71.5%、3.1ポイント増)、50代男性(67.4%、2.9ポイント増)、60代女性(63.6%、2.7ポイント増)。反対に20代女性(75.5%、0.3ポイント減)のみ前年同月を下回った。
外食単価で伸び幅が大きかったのは、20代男性(外食単価:2,424円、前年同月比:276円増、以下同じ)、30代男性(3,016円、529円増)、40代女性(2,953円、334円増)、60代男性(3,468円、324円増)、60代女性(2,993円、203円増)。反対に30代女性(3,020円、94円減)のみ前年同月を下回った。
■居酒屋やバーなど飲酒関連の業態が大きく伸長
業態別市場規模は16業態中14業態で前年同月を上回った。その中で伸び幅が大きめだった業種は、フランス料理店(市場規模:223億円、前年同月比:14億円増、以下同じ)、焼肉・ステーキ・ハンバーグ等の専業店(330億円、21億円増)、ラーメン、そば、うどん、パスタ、ピザ等の専業店(151億円、16億円増)、居酒屋(599億円、54億円増)、バー、バル、ワインバー、ビアホール、パブ(85億円、14億円増)、スナック・ナイトクラブ・キャバレー(81億円、56億円増)。
一方で中華料理店(190億円、9億円減)、カラオケボックス(4億円、1億円減)の2業態で前年同月を下回った。
業態別の2019年比は食事主体が90.2%で3月の98.7%から大きくマイナス。軽食主体も80.2%で同88.4%から減少。一方で飲酒主体は81.9%と同72.2%から大きく回復している。(記事:県田勢・記事一覧を見る)