ユーロ週間見通し:上げ渋りか、171円台での利食い売りを警戒

2024年6月1日 13:57

*13:57JST ユーロ週間見通し:上げ渋りか、171円台での利食い売りを警戒
■もみ合い、リスク回避的なユーロ売りは縮小

今週のユーロ・ドルはもみ合い。欧州中央銀行(ECB)は6月に利下げを開始する見込みであるものの、7月以降についてはデータ次第となる可能性が高いことから、リスク回避的なユーロ売り・米ドル買いは縮小した。ただ、米利下げ開始は9月以降になるとの見方が強まり、ユーロ買い・米ドル売りは拡大しなかった。取引レンジ:1.0788ドル-1.0889ドル。

「もみ合いか、ECBの利下げペース次第でユーロ売り縮小も

来週のユーロ・ドルはもみ合いか。6月6日に開催される欧州中央銀行(ECB)理事会での政策金利引き下げは織り込み済み。今後の利下げペースは緩慢になると市場が判断した場合、ユーロ売りは縮小しそうだ。ただ、米連邦準備制度理事会(FRB)は引き締め的な金融政策方針を維持するとみられ、リスク選好的なユーロ買い・米ドル売りがただちに拡大する可能性は低いとみられる。

予想レンジ:1.0750ドル-1.0950

■強含み、日欧金利差のすみやかな縮小は予想されず

今週のユーロ・円は強含み。日欧金利差縮小を意識したユーロ売り・円買いは一巡し、米ドル・円相場は円安方向に振れたことから、ユーロ・円は170円台後半まで買われた。欧州中央銀行(ECB)による連続利下げ観測は後退し、日欧金利差が大幅に縮小する可能性は低いこともユーロ買い・円売りを促す一因となったようだ。取引レンジ:169円07銭-170円80銭。

■上げ渋りか、171円台での利食い売りを警戒

来週のユーロ・円は伸び悩みか。欧州中央銀行(ECB)は6月6日の理事会で政策金利引き下げの公算だが、目先の利下げペースが緩慢なら日欧金利差で一段高の見通し。ただ、171円台では高値警戒感が広がり、利食い売りが増える可能性がある。

○発表予定のユーロ圏主要経済指標・注目イベント
・6日:欧州中央銀行理事会(ECB)(現行4.50%)

予想レンジ:169円00銭-172円00銭《FA》

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